奈良女子大学学術情報センター |
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小嶋のすさひ |
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時の関白二条良基が、先発した後光厳帝を追って都から小島・垂井へ向かい帰京するまでの紀行文。冒 頭で『源氏物語』を引用するなど、格調高い雅文で綴られる一方、帝・将軍を称えて自らの忠誠をアピ ールしている面もある。虚構が散見されるが、版本では、明らかに事実と異なる年号を含む箇所が削除 されている。どうやら良基は、作品中で自らを忠実の臣として書くために、少しずつ辻褄を合わせてい るようである。 |
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