DIG-ノーザンハイブリダイゼーション
ノーザンハイブリダイゼーションは一般に放射性同位元素(RI)を用いて行うことがほとんどであるが、non-RIで行うことも可能である。しかしながら、バックグラウンドが高くなる傾向がある。
準備:
プレハイブリダイゼーション・バッファー
7% SDS
50mM リン酸ナトリウムバッファー(pH7.0)
50% ホルムアミド
2% ブロッキング試薬
5X SSC
0.1% ラウロイルサルコシン
2X 洗浄液
2X SSC
0.1% SDS
0.1X 洗浄液
0.1X SSC
0.1% SDS
方法:
1. メンブレン100?あたり20mlのプレハイブリダイゼーション溶液を入れたハイブリバック中で、50℃で2時間処理する。
2. 直前に熱処理した標識済みのプローブDNAの50μlをハイブリダイゼーション・バックに加え、50℃で18時間処理する。
3. 室温で、75mlの2X洗浄液を用いて5分間 、フィルターを洗浄する操作を2回繰り返す。
4. 続いて、0.1X 洗浄液を用いて65℃で15分間洗浄する操作を2回繰り返す。
<ハイブリッドの免疫学的検出>
準備:
Buffer-1: 100mM Tris-HCl pH7.6, 150mM NaCl
Buffer-2: 5% Skim milk, 0.1% Tween-20 in Buffer1
Buffer-3: 100mM Tris-HCl pH9.5, 100mM NaCl, 50mM MgCl2
CDP-star(alkaline phosphataseの発光基質)
方法:
1. 洗浄後のメンブレンをBuffer-1で1分間処理する。
2. フィルターのバックグラウンドを低くするために、20mlのBuffer-2で90分間ブロッキング処理する。
3. 抗DIGアルカリフォスファターゼ標識抗体を2μl/10mlの割合で加え、30分間処理する。
4. Buffer ー1で15分間洗浄する操作を2回繰り返し、未反応標識抗体を取り除く。
5. 20 mlのBuffer-3で5分間処理する。
*以下は暗室で行う。
6. しわにならないように、サランラップを敷く(メンブレンを置く場所は素手でさわらない)。CDP-starを50~100μlサランラップ上に滴下する。
7. DNA面を下にしてメンブレンを滴下したCDP-starにのせる。CDP-starがメンブレン全体にいきわたるようにする(気泡が入らないように注意する)。5分間暗所下で反応させる。
8. DNA面を接しないように、DNA面を上にしてペーパータオル上で余分な液をとる。半乾きのメンブレンをしわが寄らないように新しいサランラップで包み、フィルムカセットにテープで固定する。
9. 暗室でセーフティライト(赤色光)下、X線フィルムを入れ、カセットをクリップでとめて黒いビニル袋でくるむ。(操作は暗室のカギを掛けてから行う。
10. 37℃で30分反応させ、暗室で現像する。
*現像(レンドール):像が現れるまで、停止(酢酸):30秒、定着(レンフィックス):フィルムが透明になるまで。