アガロース電気泳動法
プラスミドはアガロースゲル電気泳動法を用いて確認することができる。DNA断片がゲル中を移動する速度はその長さにより異なり、大きい断片ほどの移動距離は短くなる(DNAは-極から+極の方へ移動する)。泳動後、エチジウム・ブロミドにより、DNA断片を蛍光により検出できる。
- 準備:
- 50倍TAE緩衝液:2M Tris-Acetate pH8.0, 0.1M EDTA
色素液:6倍濃度(グリセリン、BPB、XC)
エチジウム・ブロミド溶液(10mg/ml):強い発ガン性があり、取り扱いに注意!!
方法:
- 1倍TAE(約1litter)緩衝液を準備する。
- 三角コルベンに寒天を1g量って入れ、100mlの1倍TAE緩衝液を加え、電子レンジで完全に溶かす。(電子レンジで溶かす前にアガロースと1倍TAE緩衝液を十分に混ぜること)
- アガロースが冷めたところで(約50℃)コームをセットしたゲル作成用のホルダーへ注ぐ。この時空気の泡が入らないように注意し、入った場合には滅菌したパスツール・ピペットで取り除く。
- 完全に固化したところでコームを垂直に上げて取り除き、ゲルをホルダーごと泳動漕へ移し、静かに1倍TAE緩衝液をゲルが液面の下になるまで加える。
- 5μlのDNA溶液と1μlの色素液をパラフィルム上で混合し、全量をゲル穴に加える。
- 100Vで約30分間泳動する。電気泳動中は高電圧になるのでくれぐれも注意すること!
- 色素のバンドがゲルの3分の2に達したところで泳動を止め、ゲルを取り出し、0.5-1μgの濃度のエチジウム・ブロミドの入った容器へ移し、ゆっくり振盪して20分間染色する。
- ゲルを蒸留水の入った容器へ移し、脱染色する。
- UVイルミネーターでDNAのバンドを観察し、写真撮影する。