シークエンス用プラスミドDNA調整法
準備:
TB液体培地
アンピシリン溶液(50mg/ml);100μl/100ml培地(終濃度50μg/ml)
GTE溶液(525mM Tris-HCl, pH8.0; 10mM EDTA; 50mMグルコース)
アルカリ・SDS溶液(0.2M NaOH, 1% SDS);当日調整、作り置きはしない
酢酸カリウム溶液(3M酢酸カリウム溶液;pH4.8);氷冷しておく
13% PEG6000溶液(オートクレーブしておく)
クロロフォルム
イソプロパノール
70%エタノール
滅菌蒸留水
4M塩化ナトリウム
RNaseA溶液(10mg/ml);Dnaseを失活させるために100℃、10分間煮沸する。
プロトコール:
- 大腸菌形質転換体をアンピシリンの入った2mlのTB(試験管)に移植し、37℃で一晩激しく振盪培養する。(撹拌が不十分なときはプラスミドの収量が悪くなる)
- 1.5mlをエッペンドルフ・チューブに移し、6000rpm、1分間遠心集菌する。
- 上清を捨て、200μlのGTE溶液を加え懸濁する。
- さらに300μlのアルカリ・SDS溶液を加え穏やかに混ぜ、氷中に5分間置く。(この時、激しく懸濁すると回収されるプラスミドDNAに大腸菌染色体DNAがコンタミする)
- 氷冷した酢酸カリウム溶液を300μl加え、チューブを倒置して懸濁し、氷中に5分間置く。そして6000rpm、室温で10分間遠心。
- 上清を新しいエッペンドルフ・チューブに移し、2μlのRNaseA溶液を加え、37℃で20分放置。
- クロロフォルムを300μl加え、チューブを倒置して懸濁し、12000rpm、10分間遠心する。
- 上清を新しいエッペンドルフ・チューブに移し、再びクロロフォルムを300μl加え、チューブを倒置して懸濁し、12000rpm、10分間遠心する。
- イソプロパノールを600μl加え、チューブを倒置して懸濁し、14000rpm、室温で10分間遠心する。
- イソプロパノールを捨て、70%エタノールを500μl加え、14000rpm、10分間遠心する。
- エタノールを捨て、沈殿を乾燥させる。
- 滅菌蒸留水を32μl、4M塩化ナトリウムを8μl、13% PEG6000溶液を40μl加え、よく撹拌し、氷上に20分置く。
- 14000rpm、4℃で15分間遠心し、注意深く上澄みを捨てる。沈殿に70%エタノールを加え、14000rpm、4℃で15分間遠心する。
- エタノールを捨て、沈殿を乾燥させ、20μlのHPLC水に懸濁する。
- DNA濃度を測定する。