ダイレクトPCR

DNAを調製することなしに、大腸菌細胞やファージ粒子から直接PCR反応を行うことができる。この方法ではPCR反応に先立って行われる熱処理により、細胞を破壊することで鋳型としてのDNAの調製を行っている。したがって、PCR反応そのものは通常のものと何ら変わるところはない。

<大腸菌コロニーからの場合>

  1. オートクレーブ処理した新品のつまようじで、大腸菌コロニーからケシ粒程度をかき取り、11μlのDWに懸濁する。
  2. 94℃で5分間、反応させる。
  3. 氷中に置いておいた以下の反応液を上記サンプルに加え、PCR反応を実行する。
    ・10x Bufffer --------- 2 μl
    ・10x dNTPs --------- 2 μl
    ・Primer-1 ------------ 2 μl
    ・Primer-2 ------------ 2 μl
    ・Blend Taq ----------- 0.5 μl

<ファージ粒子からの場合>

  1. ファージ溶菌液0.5 μl、あるいはプラークをチップでかき取ったものを、11μlのDWに懸濁する。
  2. 99℃で10分間、反応させる。
  3. 氷中に置いておいた以下の反応液を上記サンプルに加え、PCR反応を実行する。
    ・10x Bufffer --------- 2 μl
    ・10x dNTPs --------- 2 μl
    ・Primer-1 ------------ 2 μl
    ・Primer-2 ------------ 2 μl
    ・Blend Taq ----------- 0.5 μl