サンプルプラグの制限酵素処理

 PFGEのサンプルプラグはnativeなゲノムDNAがアガロースに包埋されているので、制限酵素処理により、染色体構造の解析を行うことができる。ただし、サンプルプラグの調製の際にプロテアーゼK処理を行っているので、前もってこの酵素を失活させる必要がある。

<PMSF (phenylmethylsulfonyl fluoride) 処理>

(1) サンプルプラグを50mM EDTA (pH 7.5)に移し、50℃で一晩処理する。
(2) PMSF(40mg/ml)の入ったTE溶液に入れかえ、50℃で30分間処理する。
(3) もう一度これを繰り返す。
(4) TE溶液に入れ替え、50℃で30分間処理し、PMSFを除去する。
(5) 2回これを繰り返す。
(6) TE溶液を捨て、50mM EDTA (pH 9.0)を加え、4℃で保存する。

<サンプルプラグの制限酵素処理>

(1) サンプルプラグの1/4〜1/3量を、ひたる量の1倍の制限酵素バッファーに入れて、氷中で1時間処理する。
(2) 制限酵素(0.1unit/ul)の入った200〜300ulの1倍の制限酵素バッファーに入れ換えて、一晩制限酵素酵素反応を行う。
*ほとんどの制限酵素は37℃で、SmaIは25〜30℃、SfiIは50℃で行う。
(3) 酵素反応が不十分な場合には、酵素を追加してもう一晩反応を行う。
(4) 50mM EDTA (pH 9.0)を加え、4℃で保存する。あるいは、すぐにPFGEを行ってもいい。