分子生物学分野では、酵母を使って

(1) 形態形成のしくみ
(2) 染色体構造 の変化

(3) 倍数性の変換のしくみ
(4) 潜在的有性生殖能の研究

について研究をしています。

 私たちの使っている酵母は、パンやお酒を造る酵母(Saccharomyces属酵母)ではなく、Candida属酵母といって油田やヒトから採取されるCandida tropicalisと、ヒトから分離されてくるCandida albicansです。ヒトから採取されるといっても、普通は何も害のない菌で口や腸内に存在しています。しかし、日和見感染菌といって、エイズ、白血病、臓器移植など免疫能力の低下した患者さんでは重篤な感染症を引き起こす酵母です。また、有性生殖が知られていない酵母で不完全菌類(性をもたない)に分類されています。

私たちの研究室では、遺伝学、細胞生物学、分子生物学的手法を使って研究を進めています。