音声表現指導について

−中・高生の音声言語による表現行動の発達過程の解明と音声表現カリキュラムの開発−


現在、音声表現指導のカリキュラムの開発と教材の開発を行っています。
2002年度から3年生「表現」のうち半期を音声表現指導にあてています。
実施の状況については、2001年度の第1回中高一貫教育研究大会、2002年度の本校公開研究会で研究授業を行いました。
現在、共同研究をおこなっていただける学校を募集しています。



第1回 『声を見てみよう』の試行の様子
音声解析ソフトを利用し、母音の分析を行っているところ。
あごの動き(舌の位置)と唇の位置が母音の発音を決めていることを実験中。


『通報してみよう(情報の順序をどうするか)』の指導案
2001年11月に本校で行われた、第1回中高一貫教育研究大会での研究授業。
通報ゲームを通じて、情報の切り取り方と出し方について考えた。

なぜ通報なのか
 「火災や事件の通報」という行為は、ゴール(目的)がはっきりした言語表現である。
ゴールは「早く救助に来てもらう」ということであり、短時間に適切な順序で情報を伝達していかなくてはならない。この場合、出来事の種類(火事か救急かなど)、場所、事態の細かい状況、という情報が考えられるが、順序に注目すれば、場所の情報が先にくるような表現を心がけることになる。
学年・クラス:三年生A組(男子20名 女子21名 計41名)
指 導 目 標
 1 何が情報として求められているのかを考える(情報の吟味)
 2 必要な情報をどういう順序で出していけばよいのかを考える(情報の出し方)
 3 時間軸上に、重要な情報を先に持ってくる表現法があることを知る
   また、音声表現の場合、それがふさわしい場合が多いことを知る

学習活動 指導上の留意点
本時の目標を明らかにする
      (導入)

車両火災の写真をみて説明
(展開1)

通報ゲームを行う(展開2)







まとめと次時の予告



車両火災の写真を見て説明する文章を書かせる
目的は特には告げない

展開1での文章はひとまず置く
ゲームのルールの説明を行い、役割分担を決める
ゲームは4回。
終了後、どの通報が良かったのかを考え、なぜ良かったのかを考える。特に以下の2点についておさえる
 ・何を伝えればればよかったのか
 ・どういう順序が望ましかったのか

展開1での文章と比較し、状況に応じた情報内容の吟味が必要であることをおさえ、まとめる
ゲームの流れとルール
1 通報者が封筒をひく(各グループとも、その場で)
  封筒の中には地図と状況のカード。
  封筒の番号を見て教師は黒板に状況をはりだす(地図の書かれた模造紙の上に、場所と絵カードを貼る)
2 その場で通報者が通報開始。制限時間は2分
*制限時間オーバーでアウト(全焼したことになる)
3 指令係はそれを聞いて消防署係3人のうちの1人に指示を出す。
  指名された消防署係は教室の中へ入ってくる。
*消防署係1人にしか指示は出せません
4 指令係は教室に呼び入れた消防署係に出動させる車の種類を指示。
  通報者の「通報終わり(通報終了)」の声とともに「出動」と宣言。
  消防署係は隣室へ戻り、車を準備してから教室の中へ
*指令係も消防署係も、通報者に聞き返すことはできません
*指令係は、消防署係を一人決めた後は、その消防署係に対して何度でも指示を出すことができます
*「出動」は、通報者の「通報終わり(終了)」の声がない限り宣言できません