棒つきアイスクリームを狙え!!

[はじめに]

私がこの課題を選択した理由から書き出しておきたい。今回の総合数学の自由研究は自分の身の回りから数学的な問いを探し出し、それを自分なりに数学を使って解決するというものであった。私は数学は苦手であるが、アイスクリームは好きだ。だから、自分の好きなものが数学の問題の題材になれば考えやすいだろうと思ったのと、他の人も関心が持てるようなものが良いと思ったのである。それに加えて、アイスクリームは私たちにとっても身近なものなので好都合であった。他には完全に自分のオリジナルの課題を考えたかったというのもある。アイスクリームと数学のコラボレーションを感じるまでには達しないが、最後まで読んでいただければ幸いである。

[問題]

一郎君は『暑いときには熱いものを、寒いときには冷たいものを食べるに限る』というこだわりがあった。というわけで、冬はアイスクリームの季節だ。だが、冬だけに懐も寒い。そこで、一郎君は値段も消費税を入れても63円と安い「ガリガリ君」を食べることにした。「ガリガリ君」といえば、当たり棒があることで有名である。しかし、よく考えてみれば「ガリガリ君」の当たり棒を見たことがない。「ガリガリ君」マニアの次郎君によれば、「ガリガリ君」は段ボール箱で注文すると30本入っていてその中に必ず一本当たりが入っているらしい。しかも、次郎君はちょうど段ボール1箱を購入したところだと言う。その段ボール箱を1箱譲ってもらえば話は早いのだが、そうすると1890円の出費となってしまう。月2000円のお小遣いの一郎君にはそれは高額すぎて不可能だが、どうしても当たり棒が欲しい一郎君は食い下がってその段ボール箱の中の半分、つまり15本(945円分)を次郎君から購入することとなった。果たして、一郎君は無事「ガリガリ君」の当たり棒を拝むことができるのだろうか??

[考え1]

30本の中に必ず1本当たり棒が入っているので、段ボール箱の中から当たり棒を取り出せる確率は

1/30

となる。

そのうち、一郎君は半分しか次郎君から購入しないので

1/30*1/2

となる。

そうすると、一郎君が当たり棒を拝める確率は

1/30*1/2=1/60

になる。

[検証1]

[考え1]だと一郎君が当たり棒を拝める確率は、1/60になる。

そうすると、残った15本の「ガリガリ君」を持っている次郎君が当たり棒が出る確率は

1―1/60=59/60

になってしまう。

だが、一郎君と次郎君の確率は同じにならなければおかしいので、[考え1]はおかしいとなる。

・・・・・・・[考え1]=×

[考え2]

1回ずつ順番に考えていく。

○→当たり

×→はずれ

本数     @ABCD・・・・・・・・・N

1回目    ○××××・・・・・・・・・×

2回目    ×○×××・・・・・・・・・×

3回目    ××○××・・・・・・・・・×

4回目    ×××○×・・・・・・・・・×

5回目    ××××○・・・・・・・・・×

 ・

 ・

 ・

15回目   ×××××・・・・・・・・・○

と考える。

そうすると、全事象を考えてから当たりの事象を考えることとなる。

式で表すと、

当たりの事象/全事象

となる。

全事象は30本の中から並べ方を考えないで無差別に15本取り出してくると考える。

当たりの事象は当たりが1本は必ず取り出してくると考えて、残りのはずれは29本の中から並べ方を考えないで無差別に14本取り出してくると考える。

それを数式にすると、

当たりの事象/全事象=1*29143015

となる。

1*29C14/3015=29!/14!*15!/30!/15!15!

             =15/30

             =1/2

となる。

一郎君が当たりを拝める確率は

1/2

となる。

[考察]

調べてみると、全ての棒付アイスクリームの当たりの出る割合は、法令で2%と決められているらしい。(実際、この法令はあまり守られていないようだが・・・)「ガリガリ君」の確率の30本中の1本なので、およそ3割で法令は守られていない。では試しに、「ガリガリ君」が2%の割合でしか当たりが入っていないとして一郎君が15本次郎君から買い取ったと考えてみるとする。(2%の割合なので段ボール箱の中にはいっている「ガリガリ君」の数は50本と仮定する)

全事象は50本の中から並べ方を考えないで無差別に15本取り出してくると考える。

当たりの事象は当たりが1本は必ず取り出してくると考えて、残りのはずれは49本の中から並べ方を考えないで無差別に14本取り出してくると考える。

それを数式にすると

当たりの事象/全事象=1*49143015

となる。

1*49145015=49!/14!*15!/50!/15!15!

          =15/50

          =3/25

となる。

つまり、次郎君から半分買い取ったとしても3/25しか当たる確率がないことになる。そもそも、2%の割合というのは電車の回数券より割が悪いことになるらしい。やはり、棒付きアイスクリームに当たりを期待すること自体が幻想なのかもしれない。だが、そこにロマンがあると私は思っている。

[引用]

http://www.tcn.zaq.ne.jp/flatfish/kent/hikerakasi/atari.htm