ピーター・オルワ氏への弔辞

 2003年12月に本校世界学の講演に来てくださったピーター・オルワ氏が今月22日亡くなられました。今月16日朝、自宅に強盗が入り銃で撃たれた後、ナイロビ病院のICUで治療を受けておられました。一時は回復の兆し、と聞いていたのですが・・。

 ピーターさんはケニアでは大の有名人です。ミュンヘン・オリンピック、ボクシングで銅メダル。ナイロビ大学で民族音楽を学び、歌って踊って太鼓を叩く。東アフリカ野生生物協会理事、ナイロビ博物館研究員等も務められました。日本では、プロボクサーとして、また歌手として活躍(「わくわく動物ランド」のテーマ曲、サントリーオールドのコマーシャルソングなど)。日本動物植物専門学校のケニア校校長でもありました。現在は自分で経営する旅行会社やミュージックバンドの活動で忙しくする一方、ピースボートでのボランティア活動を年に3回もこなしておられたようです。

 講演を聞かれた方には分かっていただけると思いますが、ピーターさんの話しかたには、愛情があふれていて、ユーモアがあり、温かい人柄がにじみでています。アフリカのでっかい包容力があふれ、アフリカならではのゆったりとした雰囲気を持ちながら、一言で大切なことを「びしっ」と伝えるような鋭さがあり、とても強烈な存在感がありました。

 ピーターさんはいつも「私は、日本の人々にすごく助けてもらいました。だから一生、日本へのご恩は忘れません。」おっしゃっていました。母国ケニアを愛し、日本を愛し、そこに住む人々、特に若者のために尽力してこられました。これからも日本とケニア、さらにアフリカとの架け橋として、もっともっとやることがある、と張り切っておられたのに、残念でなりません。

 ピーターさんがこの1週間ずっと痛みに苦しんだのではなく、安らかに旅立ったと信じたいと思いま す。ご冥福をお祈りします。