研究開発 研修会 

2006/09/12(火)

奈須正裕 先生の指導・助言の概要
  • 研究開発は、次の学習指導要領のアイデアを出すもの
  • 資質・能力のレベルの研究であり、いままでの実践を表現するものであればよい
  • カリキュラムは表現である
  • 実感・事実を大事にし、それらを表現する枠組み、言葉を探す作業がポイント
  • しかし、みんながしっくりこない場合もあるので、そのときは質の良い妥協を
  • ピッタリこないところは抵抗すること
  • 自分に表現→同僚に表現→外部に表現
  • わかりやすさ=統一性を持つ(枠組み・言葉の共有化)
  • ピッタリする言葉探しが研究といってもよい
  • 新しい言葉でないと表現できない場合を除いて、新しい言葉を作らない方がよいだろう
  • いままでの良さ・問題点を自覚するのが第1歩であり、それらを相互に確認することが大切
  • それなしで木に竹を接ぐと、研究開発で授業のアベレージが落ちることがあるので注意が必要
  • 研究開発は慌ててやらないこと
  • 学習領域・しごと・けいこ・なかよしを、同じ枠組み・言葉で表すことができるか?
  • 慌てないで、実感を基にこれだと思うまで言葉をつめることが大切であり、その言葉について議論して決着すればよいし、しなければズレを確認する
  • 専門教科での思いこみがあるかもしれないので注意
  • 「生活」という言葉の使い方、ニュアンス、どう表現するかをしっかりと確認すること
  • 「教科は生活の部面である」
  • 戦後のカリキュラム改革の中で、「生活と科学」「経験と知識」の二分法を前提にカリキュラムを作ったところ(例えば、コアカリキュラム)は、続かなかった
  • 生活と科学、経験と知識を実践の中でどう統合、統一するか?
  • 教科学力を生活実践における問題解決との関係で考えるPISA型学力を、文科省も本気でやろうとしている
  • 「しごと」をどう位置づけるか、「しごと」の系統表は作るのか?作れるのか?
  • 「しごと」の学力論
  • 各教師が作ったものの中で共有できるものを探す
  • カリキュラムの記述の水準は地図のようなもので、縮尺をあげたり下げたりする
  • 精密な地図は毎時間の授業、ちょっと引くと単元、もうちょっと引くと教科の学力論、もっと引くと学校教育目標
  • 記述すると言葉にとらわれるので記述しない学校もあるが、それでもうまくいくのは文化として共有されているから
  • 意思決定が共有されることは、書いているのと同じで不文律
  • しかし、書かないとしんどくなっていくだろう

■研修会の様子