山辺の道:南コース
踏査日:23117() 10時〜17

 

 

 

奈良県下において、観光客でもっともにぎわう古道のハイキングコース。

このハイキングコースの人気の理由はどこにあるのだろうか?

 

 

 

<山辺の道:南コースの特徴>

*無人販売のお店が多い

 歩いている途中にたくさんの無人販売店を見かけ、野菜や果物などを手ごろな値段で買うことができる。

 

 

 

*曲がり道に道標が多く分かりやすい

 気付きやすい場所に分かりやすい道標が多く立っている。

 駅などでもらえる地図とこの道標があれば、迷わずに歩けると思う。

 

 

*道路整備の他、お手洗いや休憩所の施設が充実している

 特に長岳寺近くのトレイル青垣では、山辺の道や東海自然歩道の魅力が紹介されており、多くの資料をもらうことができる。各種古墳の展示も充実している。無料のお茶などもあり休憩場所として最適で、ついつい長居してしまいたくなる。

 

 

*見どころが多い

 スタートの石上神宮をはじめとした神社やお寺、観光農園、竹之内・萱生環濠集落、天皇陵や古墳、ゴールの大神神社まで歩いていて飽きることがない。山辺の道を少し外れると、卑弥呼の墓とされる黒塚古墳もある。

 

 

 

 

*歌碑がたくさん

 柿本人麻呂や松尾芭蕉など、天理にゆかりの深い偉人たちの歌碑がたくさん立てられている。歌碑マニアの人は、これらを制覇するのも楽しいかもしれない。ガイドブックには、歌碑の場所や作者、意味が紹介されている。

 

 

*名物三輪そうめん

 山辺の道の途中やJR三輪駅周辺には、三輪そうめんのお店が見られる。

 

 

<実際に歩いてみて>

途中、広い車道を渡ることがあったが、ほとんどが山道や田んぼ道だったので歩きやすかった。オフシーズンでも、歩いている人をちらほらと見かけた。長岳寺のつつじやもみじ、道沿いのみかん畑など、見頃の季節に行けば更に楽しめると思う。

 分かりやすい道標の設置、手に取り実際に歩いてみたくなるような観光ガイドブックの制作・駅などでの設置は、他のハイキングコース(特に奈良市内)でも見習うべきである。せっかく文化財などの見どころがあるのだから、そこに直接向かわせるだけではなく、周辺を1日かけて歩いて回ってみたくなるような環境づくりが必要なのではないか。舗装されている道は歩きやすいが、味気なく感じてしまう。体験しなければ分からない見どころポイントなどの看板を設置するなど、○○の道“らしさ”をもっとアピールしていったら、ハイキングコースとして人気が出るのではないかと思う。