<公開講座の様子/平成30年10月20日>

『講座名』 「シェイクスピア解釈学の始まり −18世紀の編集者たち−」
『講  師』 西出 良郎(文学部 言語文化学科 ヨーロッパ・アメリカ言語文化学コース 教授)


『公開講座風景写真』


文学部の後期公開講座は本学文学部言語文化学科ヨーロッパ・アメリカ言語文化学コースの西出良郎教授による「シェイクスピア解釈学の始まり−18世紀の編集者たち−」でした。西出教授は、昨年の講座「詩は絵のごとく−イギリス文学と視覚的表現−」の中で行われた「シェイクスピアのエクフラシス」が好評で、2年連続の登壇となりました。今回は、ことばや風習の変化とともにシェイクスピアの用いた語句の意味がわからなくなってくることについて“sharded”という1つの単語から、掘り下げた解説をされました。


『受講者アンケートより』


・実は本格的にシェイクスピアについての話を聞いたのは本日が初めてですが、学問的な最先端の話を聞けて良かったです。今後シェイクスピアの本ともども知識を仕入れていこうと本日熱く思った次第です。
・シェイクスピアを解釈するうえで難関であった「shard」に焦点を当て、「shard」をどのように、とらえるのが最良か、ということについて知ることができて良かったです。様々な文献を読みこむことにより、シェイクスピアが用いた後の意味を探るということは、とてつもなく大変なことのように感じますが、一方で、その作業に興味を持ちました。もっとたくさんの語についても、知りたいと思いました。
・シェイクスピアは現代でも根強い人気を誇る作品ですが、訳や編集をする人たちが裏で色々な解釈をすり合わせて今のシェイクスピアの作品になっているのだろうと思うと興味深いなと思いました。授業でなぜ作者がこのような言い回しをするのか、という観点から本を読むことを最近はしているので、スティーヴンズのように情報をたくさん集めて考察できるようになりたいなと思いました。映像作品を交えながらの授業でたのしかったです。
・われわれは辞書の記述を絶対のものと考えがちであるが、必ずしもそうではないことがわかった。たしかに辞書も人間が作るものであるから。

 
 作成・管理:奈良女子大学社会連携センター