環境科学領域

数理的手法を用いた生物集団の構造と進化の研究

高須 夫悟(たかす ふうご)

研究概要

数理の視点から生物学を研究しています。特に、生物個体の出生と死亡に伴う生物集団サイズの時間変化(個体群動態)に注目した数理的研究を進めています。主に力学系の数理を用いますが、個体の出生と死亡をアルゴリズム的に記述する計算機シミュレーションも活用しています。

アピールポイント

微分方程式で記述される力学系理論は物理学などでは無くてはならない研究手法ですが、同じ手法を生物学に応用しています。個体の出生・死亡・移動により注目する集団サイズは動的に変化しますが、複数集団間の相互作用(喰う・喰われるの捕食系、同じ資源を巡る競争系など)も力学系モデルとして記述可能です。また、感染症においても、感染(新たな感染者の出生)と回復(感染者の消滅)といった過程を力学系モデルとして記述することが可能です。個体群動態の数理的研究は、病害虫・感染症などへの応用も可能な研究分野です。個体の出生と死亡をアルゴリズム的に記述し、個体ベースモデルとしてシミュレートする研究にも取り組んでいます。

掲載日:2021/03/31 更新日:2021/03/31