国立大学法人 奈良女子大学 生活環境学部・大学院

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心身健康学科

目的

 これまで生活と健康との関連について生理学や人間工学など自然科学的視点で研究・教育を行っていた生活環境学部生活健康学専攻にスポーツ健康科学、臨床心理学の分野が加わり、こころと身体の健康について総合的に研育を行う、心身健康学科が設置されました。
 人々が豊かな生活を営む為には、心身ともに健康であることが基本であり、誰もが健康な生活を送ることを願っています。本学科では、生活している環境や生活習慣がこころと身体の健康に及ぼす影響について、幅広く学びます。これらを学ぶことにより健康的な生活を送るための生活の環境や生活習慣のあり方、および心身の健康を増進させるアプローチを科学的根拠に基づいて考える能力を身につけます。
 健康なこころと身体をつくる環境やライフスタイルを創造する実践力を身につけて社会に貢献しませんか?

学べること
教員一覧
卒業研究の一例
進路と資格
4年間のスケジュール
学生生活
学生の声

学べること

 本学科の特徴は、こころと身体の健康について幅広く学ぶことが出来ることです。社会環境を含む日常生活の環境や生活習慣がこころと身体の健康と密接に関連しているのは勿論ですが、スポーツがこころと身体に及ぼす影響についても最近注目されています。これらを総合的に学べることが本学科の特徴です。そのために、先ず基礎的な内容を幅広く学んだ後、「生活健康学」、「スポーツ健康科学」、「臨床心理学」の3つのコースに分かれて、それぞれのコースでより専門的で高度な内容を学びます。コースに分かれた後でも、他のコースの授業も学ぶことができ、自主的に自ら興味を持った内容を選択して学ぶことが出来ます。これらを学ぶことにより、健康な生活のあり方を創造する実践力を身につけます。

生活健康学コース
 住環境や衣服内環境などの生活環境や食生活、睡眠、休養、運動などの生活習慣と健康との関連について生理学、人間工学、生化学、神経科学など主に自然科学的手法を用いた研究や教育を行っています。

スポーツ健康科学コース
 体育・スポーツ、こころや身体をとりまく諸課題について講義や実験・実習、地域貢献事業への参与を通して、スポーツ科学・体育学の視点から、人文科学および自然科学的手法を用いた研究・教育を行っています。

臨床心理学コース
 こころの問題にはどのようなものがあるか、それはなぜ起こるのか、そしてそれら問題を改善していくためにはどのようにすればよいのかといったことについて、心理学の立場から実践的な研究・教育を行っています。

教員一覧

<生活健康学コース>

三木 健寿 教授 [→研究者総覧] [→教員HP]

専門分野 統御生理学、自律神経生理学、環境生理学
主な担当・ネ目 栄養生理学、自律神経科学、人体計測実習

交感神経と循環調節:自律神経は心と体をつなぐ架け橋であり、交感神経と副交感神経からなります。我々は、交感神経が睡眠や運動時あるいは精神的なストレスが負荷されたときにどのような反応をして血圧や心拍数に影響しているのかについて研究しています。また、高血圧症や睡眠時無呼吸症など交感神経が関与する病気の病態解明にチャレンジしています。

森本 恵子 教授 [→研究者総覧] [→教員HP]

専門分野 環境生理学、循環器内科学、健康科学
主な担当科目 生活保健学、生活内科学

精神性ストレスやメタボリックシンドロームは動脈硬化を基盤にした心血管疾患を進めるのに対し、女性ホルモンのエストロゲンには予防効果があります。エストロゲンは血管や脳などに直接作用して、血管機能、血圧、エネルギー代謝を調節すると考えられ、現在、エストロゲン作用の詳細なメカニズムについて研究を進めています。

鷹股 亮 教授 [→研究者総覧] [→教員HP]

専門分野 環境生理学、行動生理学、神経内分泌学
主な担当科目 女性健康論、人体生理学、生活行動科学

女性ホルモンであるエストロゲンは、肥満を防いだり、うつを防ぐ作用があります。女性は閉経後、肥満やうつになりやすくなりますが、うつと肥満の関連やエストロゲンの摂食抑制メカニズムについては、未だによく分かっていません。本研究室では、エストロゲンが、摂取行動に及ぼす影響の脳内メカニズムを明らかにし、閉経後女性の肥満を防ぐことを目的として研究を進めています。

久保 博子 教授 [→研究者総覧] [→教員HP]

専門分野 住環境学、人間工学、建築環境工学
主な担当科目 環境人間工学、高齢者生活環境論、環境人間工学実習

生活に密着した視点で、健康で快適な生活のための環境条件について、人間工学や建築環境工学的な手法を用いて研究しています。具体的には、「温熱環境の人体影響に関する人工気候室実験」「冷暖房の快適性と省エネルギーに関する実験や実測調査」「快眠環境に関する実験や実測調査」「高齢者の居住環境の改善に関する実験や調査」などです。生活の中には興味深いテーマが沢山あります。一緒に生活環境について研究しましょう。

芝ア 学 准教授 [→研究者総覧] [→教員HP]

専門分野 環境生理学、運動生理学、被服衛生学
主な担当科目 環境生理学、被服衛生学、被服生理学

暑い日には汗をかき、寒い日には身体がふるえます。人は暑さ寒さに合わせて、着衣量を変えて温熱的に快適になるようします。どうしてでしょう?季節によって温度の感じ方が変わりますが、なぜでしょう?温度に限らず、環境の変化に身体は適応しようとします。どうやってでしょう?これら疑問を研究の対象としています。

吉本 光佐 准教授 [→研究者総覧]

専門分野 自律神経生理学、循環生理学、環境生理学
主な担当科目 食健康論、生活健康学基礎実験

動脈圧は、日常生活の様々な状況に応じて刻々と変化しています。この動脈圧の変化を調節している1つ因子が交感神経です。日常生活時においてあるいは高血圧といった生活習慣病に至る過程で、交感神経活動がどのように変化して循環機能調節に影響を及ぼしているかについて研究しています。

内田 有希 助教 [→研究者総覧] [→教員HP]

専門分野 温熱生理学、神経科学
主な担当科目 心身健康学概論U、生活健康学概論

女性ホルモンのエストロゲンは肥満、摂食障害、アルツハイマー、睡眠障害など多数の疾患に関与することが知られていますが、その作用機序は不明な点が多いといわれています。普段意識することはありませんが、体温調節は暑熱・寒冷といった様々な環境下でも、体温を一定に保とうとする命を守るしくみです。本研究室では、女性ホルモンのエストロゲンと体温調節の関わりについて、主に実験動物(ラット等)を用いて研究しています。

<スポーツ健康科学コース>

井上 洋一 教授 [→研究者総覧]

専門分野 スポーツ法学
主な担当科目 スポーツ法学、体育・スポーツ史、体育・スポーツ事故論

現代スポーツは、文化、教育、健康や政治、経済などとかかわり、多様な価値が認められ、その政策的意義も高まってきました。その一方で、人権、環境、契約、安全などの法的課題も生じています。参加資格やオリンピックの代表選考、ドーピング、自然環境の保護、スポーツ事故の責任や暴力行為などスポーツの新しい問題を法的視点から研究しています。

藤原 素子 教授 [→研究者総覧]

専門分野 スポーツバイオメカニクス
主な担当科目 スポーツ・oイオメカニクス、身体運動制御論、チームスポーツ実習B

スポーツにおける「巧みな動作」について、筋肉の活動分析や複数のビデオ映像をもとにした3次元動作解析などの方法で、 熟練者と初級者の比較や子どもの動作の発達について研究しています。また、場面に応じて力を調節するときのメカニズムについても調べています。

成瀬 九美 教授 [→研究者総覧]

専門分野 身体表現学
主な担当科目 身体表現学、身体コミュニケーション論、身体表現実習

身体表現(ダンス/ムーブメント)の心身に及ぼす影響や、コミュニケーションにおけるからだの役割について、外に現れていること<動き>と、内に起きていること<イメージや気づき、呼吸や心拍などの変化>の連関を中心に研究しています。

星野 聡子 准教授 [→研究者総覧]

専門分野 スポーツ生理学、スポーツ精神生理学
主な担当科目 スポーツ精神生理学、スポーツ生理学、武道実習

スポーツ場面における心理的揺さぶりに対する反応を、注意や認知、覚醒、ストレス、情動などをキーワードに呼吸系応答、心臓血管系応答から研究しています。そして、セルフコントロールや行動変容の可能性について考えます。

石坂 友司 准教授 [→研究者総覧]

専門分野 スポーツ社会学
主な担当科目 体育社会学、生活と生涯スポーツ論

近年、オリンピックをはじめとするスポーツ・メガイベントが注目を浴びています。都市や地域、国家はなぜメガイベントを必要とするのでしょうか。イベント開催後に生み出されるさまざまな遺産と課題、地域の変容をとらえるために、長野/東京オリンピックを事例に調査研究をしています。

中田 大貴 准教授 [→研究者総覧]

専・E蝠ェ野 スポーツ心理学、認知神経科学
主な担当科目 スポーツ心理学、生活行動変容論演習、認知神経科学論

ヒトの動作は、視覚、聴覚、体性感覚などの感覚情報と、脳からの運動指令を組み合わせることによって成り立っており、その認知神経メカニズムについて研究しています。また感覚情報を受け、動作をする、しない、するとしたらどのように行うのか、といった意志決定メカニズムについても研究しています。

<臨床心理学コース>

伊藤 美奈子 教授 [→研究者総覧]

専門分野 教育臨床、発達臨床
主な担当科目 教育臨床心理学、学校臨床心理学

私のテーマである教育臨床とは、学校や教育現場をフィールドとした心理臨床実践やその理論をいいます。不登校やいじめのメカニズムや支援活動を対象に、心理臨床実践に携わるとともに調査研究を行っています。また、思春期・青年期の心理やスクールカウンセリング活動、教職員のメンタルヘルスなども研究テーマの一つです。

岡本 英生 教授 [→研究者総覧]

専門分野 犯罪心理学、犯罪学、臨床心理学
主な担当科目 犯罪心理学、人格形成論

犯罪に関すること(なぜ人は犯罪をするのか,どのようにすれば犯罪者を立ち直らせることができるのか),心理査定に関すること(面接や心理テストで人の性格を調べる方法について),心のケアに関すること(困難な状況に置かれた人の苦しみをやわらげるにはどうすればよいか)などについて研究しています。

黒川 嘉子 准教授 [→研究者総覧]

専門分野 臨床心理学、遊戯療法、乳幼児心理臨床
主な担当科目 カウンセリング論、発達臨床心理学

赤ん坊が、養育者などの他者との関係性のなかで、どのように他の誰でもない「自分」として心の世界を築いていくのかを研究しています。子どもへの遊戯療法、乳幼児の・ュ達・梶Ekや子育て支援、発達障害への心理療法的アプローチなどを通して、遊びに表現される子どもの心、乳幼児と養育者の情緒的かかわり合い、言葉の問題などを探求しています。

梅垣 佑介 講師 [→研究者総覧]

専門分野 臨床心理学、認知行動療法
主な担当科目 心理検査法、心理療法学

うつに苦しむ人がどのように他者に助けを求めるのか、という援助要請のプロセスについて研究しています。また、臨床面接よりもアクセスしやすい援助形態としてインターネット上で提供されるセルフ・ヘルプに注目し、プログラムの開発と効果検討を行っています。

加藤 奈奈子 助教 [→研究者総覧]

専門分野 臨床心理学、箱庭療法、遊戯療法
主な担当科目 家族心理学、心理学実験演習

日常の素朴な体験の中に感じられる「自分」という感覚に興味を持ち、心理臨床実践を通して研究しています。また非日常体験をどのように日常におさめていくかという観点から、familiarityをキーワードにデジャヴュ体験や南極越冬体験に対する調査を行っています。

曽山 いづみ 助教 [→研究者総覧]

専門分野 臨床心理学、家族心理学
主な担当科目 心理統計、心理学実験演習

多くの人にとって一番身近な人間関係である「家族」は、サポート源となることもあれば悩みの原因となることもあります。人はどのような関係の中で支えられるのか、うまくいかない関係を紡ぎなおすにはどうしたらいいのか、個人の内面と家族システムの双方から考え、研究と実践を行っています。現在は、離婚を経験した家族への援助を主なテーマとしています。

卒業研究の一例

スポーツ健康科学コース(旧文学部スポーツ科学コース)

子どものスポーツに対する親の意識に関する研究―スイミングクラブを事例として―

平成25年度卒業生
内容:子どもの習い事として人気の高いスイミングスク・[ルに親が何を期待しているのかについて、アンケートとインタビュー調査から探りました。そこで見られる子どもへの過剰な期待が、進級テストのようなスイミングに特徴的な制度によってもたらされていることが明らかになりました。

高強度自転車駆動後の持久走における呼吸リズムがパフォーマンスに与える影響
―トラ・Cアスリートを対象に―

平成18年度卒業生
内容:トライアスロンのバイクからランへのトランジッション時の呼吸統制に着目した研究です。高強度運動で乱れている呼吸を統制するとランニングテンポをリードして走りやすくなること、特に4歩/呼吸のリズムは最大走速度を向上させる可能性が報告されました。

幼児の自由遊びにみられる相補的な関わりの分析

平成23年度卒業生
内容:幼稚園児の積み木遊びの様子を入園直後から6か月間観察し、行動コーディングによって分析した研究です。平行遊びから集団遊びへと移行するなかで、積み木の操作の仕方の違いを通して他児のみたてに気づく姿や、子どもたちのイメージを橋渡しする先生の存在が報告されています。

バスケットボールにおけるドリブルからパスへの素早い切り換え動作に関する研究
−関節角度の変化に着目して−

平成20年度卒業生
内容:バスケットボール熟練者と初級者について、ドリブルからパス動作への素早い切り換え動作を比較分析した研究です。熟練者はドリブル時にはボールの軌道に合わせて手関節の背屈、前腕の回外から回内を行うことにより切り換え動作において片手でボールをうまく体に引きつけていた。パス動作では、肘関節の伸展と手関節の掌屈を初級者よりも素早く行っていました。

プロ野球球団と本拠地住民との関係の変遷に関する研究
−バファロードとバファローズを事例として−

平成25年度卒業生
内容:本研究は、野球場招致活動から現在までのプロ野球球団と地域商店街のかかわりの変遷について、商店主を対象にしたアンケート調査、聞き取り調査からえた資料と既存の文献資料によって描き出し、さらにそこから見えてきた球団が抱える課題につ・「て考察しました。

生活健康学コース(旧生活健康学専攻)

選択的セロトニン取り込み阻害薬はエストロゲン欠乏による摂食増加を抑制する

平成24年度卒業生
内容:女性ホルモンであるエストロゲンには、摂食抑制、抗肥満、抗うつ作用があります。閉経後女性は、肥満やうつにな・閧竄キくなりますが、これらのメカニズムを明らかにすることを目的として研究を行いました。抗うつ薬である選択的セロトニン取り込み阻害薬をラットに投与すると、エストロゲン欠乏による過食やうつ様行動が改善しました。このデータは、エストロゲンによる摂食抑制作用や抗うつ作用に脳内セロトニンが関わっていることを明らかにしたものです。

暑熱負荷時における大腿部加圧時の下肢血流量の変化

平成25年度卒業生
内容:夏季など高温環境下にいると、体温が上昇します。高体温状態では目眩いや立ち眩みをしやすくなります。この起立耐性低下のメカニズムを調査するために、本研究では反射性血管収縮反応を検討しました。高体温時にこの反射機能が維持されたため、下肢への血液貯留の増大は抑制されていることがわかりました。

夏期の寝室温熱環境が高齢者と若齢者の終夜睡眠に与える影響

平成25年度卒業生
内容:睡眠中に熱中症で死亡する例も報告されているため、夏期の寝室温熱環境の実態を調査しました。高齢者は若齢者双方とも睡眠時の温湿度は熱環境評価基準より高温で、暑さによる睡眠時の体動や中途覚醒が見られました。また、高齢エアコン非使用群は温冷感覚が鈍い傾向にあり、環境温調節には注意が必要である事が示唆されました。

進路と資格

 心理、生活、スポーツ関連の企業や自治体での活躍が期待されます。特に、心身の健康管理や、心身の健康維持増進に関わるプログラムなど商品やサービスの開発に関連する職種です。教職科目を選択して教員免許を取得し、中学校・高校教員(家庭科、保健体育)とし・トの活躍、専門を活かした公務員としての活躍も期待されます。本学大学院博士前期課程の心身健康学専攻(臨床心理学コース)に進学することで臨床心理士の資格取得も可能です。

生活健康学関・A
  衣食住と健康に関連する企業、健康増進センター、公務員、教職などがあります。大学院に進学後、健康に関連した研究や製品開発の分野で活躍する道もあります。

スポーツ健康科学関連
  中・高保健体育科教員、スポーツメーカー、出版社・マスコミ、コンピューター関連の企業などがあります。大学院に進学後、大学や企業での研究職などに進む道もあります。

臨床心理学領域
  臨床心理学関連の専門職公務員(家庭裁判所調査官、法務技官、心理判定員など)や学校教員、企業の人事・マーケティング担当など人のこころに関連する様々な職種があります。大学院に進学後、臨床心理士の資格取得も可能です。

取得できる資格

生活健康学コース
☆中学校・高等学校の家庭科教員免許(一種)

スポーツ健康科学コース
☆中学校・高等学校の保健体育教員免許(一種)
★健康運動指導士(受験資格)

臨床心理学コース
☆認定心理士

学科共通
☆学芸員
☆学校図書館司書教諭

4年間のスケジュール

□1・2年次で幅広く心と身体の健康に関する知識を学びます。
□学生の自主性・自立性の育成を目指し、学科専門基礎科目群においては、自らの意思で学習内容を
  選択できます。
□3年次には自分の適性にあった3つのコースに分かれ、より専門的な科目を履修します。
□所属コース以外の科目も自由に受講でき、自分だけのオリジナルの学習ができます。
□4年次には、卒業研究を通じて自ら課題に取り組み、問題解決における実践力、応用力を養います。
□卒業研究は、複数教員による個別指導も含め、きめ細やかな指導によって卒業する学生の質を
  保証します。