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20世紀は人口、産業が急増し、大都市部を中心に自然環境の大規模な破壊が続いた。しかし先進国では、産業構造が大きく変化し、また人口も減少、頭打ちになっている。そのため計画次第では、21世紀に向け、自然環境を大きく回復することが可能である。2005年度、この研究グループでは、以下2つの研究課題を定めて調査、分析を進める。 (1)大規模な自然環境の回復に関する検討 【内容】 工場の海外移転、人口の減少等、社会構造の変化を受け、大都市部でも、遊休地が広がっている。それらの土地をうまく活用すれば、大規模に自然環境を回復できる。そのためにはどのような手法・制度が必要かを検討する。 【主な研究業績】 ●『都市部における大規模な自然環境の修復・再生について』 (阿波根あずさ、中山徹)、 「日本建築学会近畿支部研究報告集、第42号・計画系」、2002年6月 ●『都市部における大規模な自然環境の修復に関する研究』 (阿波根あずさ、中山徹、中林浩、宮川智子)、 「日本建築学会技術報告集第17号」、2003年6月 【過去の主な調査】 ●大規模な自然環境の回復に関する事例調査(2001年度〜2004年度) ●韓国、清渓川再生プロジェクト調査(2004年度)
(2)イギリス・コミュニティフォレスト事業の実態調査 【内容】 イギリスでは、自然環境を大規模に再生する事業が進められている。その代表がコミュニティ・フォレスト事業であり、その実態を学際的な視点から調査する。 【主な研究業績】 ●『イギリスのグランドワークによる都市近郊の大規模な自然の回復に関する研究』 (宮川智子、阿波根あずさ、中山徹、中林浩)、 「日本建築学会技術報告集第18号」、2003年12月 ●『イギリス・マンチェスター北部における地域と都市の再生と連携した 自然環境の創造・回復に関する研究』 (宮川智子、阿波根あずさ、中山徹、中林浩) 「日本建築学会計画系論文集No.572」、2003年10月 ●『英国のコミュニティフォレスト事業に関する研究ー地域再生の視点よりー』 (阿波根あずさ、中山徹、中林浩、宮川智子)、 「日本建築学会技術報告集第19号」、2004年6月 【過去の主な調査】 ●イギリスのコミュニティフォレスト、グランドワーク調査(2001年度〜2007年度)
●イギリスのグランドワーク調査(2002年度)
▼終了したテーマ (1)土壌汚染対策に関する検討 【内容】 産業構造の変化に伴って工場跡地が多くなっている。適切な土地利用の転換が求められるが、これらの土地は汚染されている危険性が強い。日本ではこのような土壌汚染対策が本格的に取り組まれておらず、どのような制度、対策が必要かを検討した。この成果は、宮川氏の博士論文としてまとめられた。(「工場跡地等の都市計画的な土壌汚染対策と再開発」) 【主な研究業績】 ●『日本・オランダ・ドイツ・イギリスの土壌汚染対策に関する法制度の比較』 (宮川智子、中山徹)、「日本建築学会計画系論文集No.547」、2001年9月 ●『オランダ・ドイツの工場跡地等汚染のある土地の土壌汚染対策と再開発 における住民対応に関する研究』(宮川智子、中山徹)、 「第36回日本都市計画学会論文集」、2001年10月 ●『イギリスの工場跡地等汚染のある土地の土壌汚染対策と再開発 における住民対応に関する研究』(宮川智子、中山徹)、 「第35回日本都市計画学会論文集」、2000年11月 【過去の主な調査】 ●アメリカの土壌汚染対策調査(2001年度) ●イギリスの土壌汚染対策調査(2000年度) ●ドイツの土壌汚染対策調査(2001年度)
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