平成22年度科学技術振興調整費「女性研究者養成システム改革加速」に本学が採択されました。

平成22年度科学技術振興調整費「女性研究者養成システム改革加速」に本学から応募していた提案課題「伝統と改革が創る次世代女性研究者養成拠点」が採択されました。実施予定期間は平成22年度〜平成26年度です。

 科学技術振興調整費は、総合科学技術会議の方針に沿って科学技術の振興に必要な重要事項の総合推進調整を行うための経費であり、この趣旨に沿って、文部科学省が運用を行うものです。
平成22年度の公募プログラム「女性研究者支援システム改革」には更に「女性研究者支援モデル育成」及び「女性研究者養成システム改革加速」の2つの応募領域がありますが、本学は平成18年度〜20年度に「女性研究者支援モデル育成」に課題名「生涯にわたる女性研究者共助システムの構築」が採択されており、学内の女性研究者支援の様々な試みが行われ、定着してきました。今回は、これらを基盤にして、「女性研究者養成システム改革加速」に応募し、採択されたものです。


 「女性研究者養成システム改革加速」プログラムの公募内容は、

   多様な人材の養成・確保及び男女共同参画の推進の観点から、特に女性研究者の採用割合等が低い分野である、理学系・工学系・農学系の研究を行う優れた女性研究者の養成を加速する。
   本プログラムを実施し、機関におけるシステム改革に効果的な分野・規模で当該女性研究者の採用を行うことにより、人材の多様化、研究の活性化及び男女共同参画意識の醸成、さらには機関として本来取り組まなければならない柔軟な組織編成や環境整備等を同時に促進し、総合的なシステム改革の構築を目指す。

というものです。
 これに沿って、今回、本学が提案した「伝統と改革が創る次世代女性研究者養成拠点」の概要は以下のようにまとめられます。


提案課題概要:

これまでの多数の女性研究者を輩出してきた本学の女性研究者養成機関としての実績を生かし、学長主導体制のもとで、新規養成・独自養成女性研究者を採用し、


1)若手研究者サポートシステム
2)若手女性研究者養成システム
3)研究スキルアップシステム

により、積極的に優れた若手女性研究者を養成する。本提案を推進するために、学長主導の全学的な男女共同参画推進体制を強化する。実施期間終了までには、理工系女性教員比率が20%以上となり、教育・研究・管理運営などの活性化が進み、大学院生を含む若手研究者の育成が進み、教育研究活動の研究の質が向上する。また他の研究機関の女性教員比率向上に寄与することが可能となる。
   


この提案に対する審査委員の採択コメントは以下の通りで、高い評価を受けたと言えます。
 


採択コメント:

本提案は、「女性研究者支援モデル育成」プログラムで培った優れた支援環境や高い女性研究者比率の実績を基に、更なる女性研究者の増加及び育成を目指す堅実な提案であり、実現性が高く評価できる。また、新規女性研究者に対する支援、養成及びスキルアップに係るシステムが優れていると共に、女性研究者の公募の際に推薦方式を加える等、候補者増への工夫も評価できる。

 今後、養成した優秀な女性研究者の学外への輩出だけでなく、定着・登用についても積極的な取組を行い、女子大としての特徴を踏まえ、挑戦的に課題を実施することを期待する
   

なお、本年度の応募は15大学、ヒアリングには10大学が招かれ、そのうち7大学が採択されました。
本年度採択された大学は、以下の通りです。

 千葉大学、東京大学、名古屋大学、奈良女子大学、神戸大学、広島大学、熊本大学
ちなみに、昨年度採択された大学は、5大学で、
 北海道大学、東北大学、東京農工大学、京都大学、九州大学 でした。 





 
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