2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催が決まりました。IOC総会で東京の名が呼ばれたのは「幻のオリンピック」を含めて実は3度目、戦後復興をなしとげ、高度成長の象徴的イベントとして位置づけられる1964年大会から2度目の開催となります。世間にあふれる招致決定の歓声の裏側で、震災復興を掲げる今大会はさまざまな課題をも浮上させています。今東京でオリンピックを開く意義について、私たちは丁寧な議論をしていく必要があります。
今でも多くの人びとの心にそれぞれの東京オリンピックが存在します。私たちはこれまでオリンピックから何を得てきたのでしょうか。東京をめぐる3つのオリンピック(1940/1964/2020)を歴史的にたどりながら、2020年大会の課題と可能性、東京がつくりだすレガシーについて考えます。 |