社会で活躍する卒業生
 当大学理学部を卒業・終了し、現在社会で活躍している卒業生の皆さんからメッセージをもらいました。
数学科 ●前野みゆきさん ●大木菜央子さん
物理科学科 ●板谷聡子さん ●野呂美樹さん
化学科 ●千賀京子さん ●新木直子さん
生物科学科 ●岳崎乃梨子さん ●小森理絵さん
情報科学科 ●齋藤尚子さん ●河瀬祥子さん

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前野みゆきさん
卒業学科 数学科
出身高校 愛知県立豊橋南高等学校出身
学科卒業年度 平成13年度卒業
大学院修了年度 平成18年度博士後期課程修了(理学博士)
大学で研究した内容 境界への到達時刻で条件付けられた新しい確率過程の考察
現在の勤務先 株式会社かんぽ生命保険
現在の仕事の内容 リスクを的確に把握し、他部門の業務の検証や牽制

【一言メッセージ】
 4回生から確率論のゼミに所属し、6年間にわたり研究生活を送りました。その間には研究会や合宿に参加し、他大学の先生とも一緒に研究をしました。たくさんの人々と交流し、いろいろな知識を身に付けられたことは財産となりました。ちょうど民営化が決まり、大きく変革する時期にかんぽ生命保険(当時、日本郵政公社)に入社しました。民営化業務に携われたことは貴重な経験となりました。現在はリスク管理統括部で経営の健全性を確保するため一生懸命働いています。奈良女子大学の落ち着いた環境で研究出来たこと、そして現在その知識を活かしやりがいを持って働けることに感謝しています。

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大木菜央子さん
卒業学科 数学科
出身高校 親和女子高等学校出身
学科卒業年度 平成16年度卒業
大学院修了年度 平成18年度博士前期課程終了
大学で研究した内容 Euclid平面上の多角形曲線に対する回転指数とpolarity
現在の勤務先 大阪薫英女学院中学校高等学校
現在の仕事の内容 高校担任

【一言メッセージ】
 私は中学生のときから数学が好きで、将来は私のように数学が好きな人を育てていきたいと思い数学教師を目指し、そして恩師の進めで奈良女子大学の数学科に入学しました。大学では、中学・高校で学ぶ数学との違いに直面し、最初は戸惑いました。大学は本当の数学を学ぶ場です。理論的で奥が深く、難しいです。しかし、気がつけばその魅力にはまり、院に進みました。そして6年間は、数学科の仲間と熱心な先生方のおかげでとても充実したものとなりました。少人数ということもあり、添削も丁寧にしていただきました。このようにきめ細かな指導も奈良女の数学科の良さではないでしょうか。私はここぞとばかりにたくさん質問をしていた記憶があります。何より力となったことは修士論文です。書き上げ、発表に至るまでを導いてくださった担当の先生、ありがとうございました。論文を提出するまでの過程「主体的に学び、考え、まとめ、発表する」、これは社会人となった今でも役に立っています。そして院生室でお茶をしたり、ご飯を作ったり、後輩や先生方と話をしたりしながら、毎日のように朝から晩まで大学にいたこともいい思い出です。現在私は夢をかなえ、教師になりました。奈良女で学んだことを胸に、大好きな数学にこれからも関わりながら、今度は子どもたちの将来を導くために懸命に働きたいと思います。

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板谷聡子さん
卒業学科 物理科学科
出身高校 大阪府立北野高等学校出身
学科卒業年度 平成9年度卒業
大学院修了年度 平成13年度博士後期課程修了
大学で研究した内容 免疫ネットワークモデルの数値的解析
現在の勤務先 NEC C&Cイノベーション研究所
現在の仕事の内容 社会ネットワークダイナミクスの解明

【一言メッセージ】
 修士課程修了後、セイコーエプソン株式会社研究開発本部に勤務したのち、博士号取得のため退職して進学、取得後は株式会社国際電気通信基礎技術研究所にて約6年間、無線通信ネットワークの研究に従事しました。現在は、NEC C&Cイノベーション研究所にて新たな研究をスタートさせようとしています。人間一人の力・知識・能力は限られていますので、一人でいくら頑張ってもその人がもつ力の100%のことしか実現することはできません。しかし、新たなチャレンジを恐れず、人々との出会いを大切に育て、周りの人たちと一緒に物事に取り組むことにより、何倍もの成果と喜びを共有することができます。現在、奈良女子大学で学んでいる皆さんにも、これから奈良女子大学で新たなスタートを切ろうとする皆さんにも、奈良女子大学での学生生活を通して、多くのチャンスと出会いを自分の周りに引き寄せる知識と力を培っていただきたいと思います。

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野呂美樹さん
卒業学科 物理科学科
出身高校 千葉県立安房高等学校出身
学科卒業年度 平成15年度卒業
大学院修了年度 平成17年度博士前期課程修了
大学で研究した内容 AuCdAg合金(形状記憶効果を示す合金)の組成をふって、合金の物理的性質を解析する研究
現在の勤務先 ミネベア(株)技術本部 オプトデバイス開発部門
現在の仕事の内容 光学部品(光学薄膜や新しいセンサーなど)の開発

【一言メッセージ】
 私は材料の開発に興味を持ち、金属物性の研究を始めました。合金の作製や実験・解析が面白く、将来物づくりに携わりたいという思いが強まりました。そんな時に集中講義で出会った講師の先生の「大学で得た知識を活かして社会貢献するべき」という言葉に感化され、デバイスの開発を通して社会に貢献したいと考えるようになりました。卒業後はミネベア株式会社に入社し、プロジェクターなどに入っているUVカットフィルターの開発に携わりました。現在は新規センサーの開発に携わっています。新しいものの開発には困難が伴いますが、非常にやりがいを感じています。物づくりの現場で活躍する女性はまだ少ないのが現状です。大学で共に勉強した先輩や友達がいろいろな場所で活躍していることは励みになります。奈良女子大学は社会で活躍したい女性にもってこいの大学だと思います。

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千賀京子さん
卒業学科 化学科
出身高校 大阪府立寝屋川高校出身
学科卒業年度 平成9年度卒業
大学院修了年度 平成11年度博士前期課程修了
大学で研究した内容 蛍光プローブ法による感熱応答性高分子ゲルの微環境の評価
現在の勤務先 富士フイルム株式会社
現在の仕事の内容 記録材料の商品開発

【一言メッセージ】
 社会に出てからも大学と同じテーマの研究をする人はごく限られており異なる課題に対して、大学で学んだことを元に、自分で考え行動することが必要とされます。奈良女子大学はこじんまりとしたアットホームな大学ですので他の大規模な大学に比べ、教官の指導が行き届きやすく、また、小さなことに対しても自分自身で行動し対処することが求められ、それが自然と身につきます。奈良女子大学で過ごした大学生活は、専門的なことだけでなく今の私の適応力、行動力の支えにもなっていると思います。結婚し子供もいますが、仕事は続けていきますよ。

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新木直子さん
卒業学科 化学科
出身高校 親和学園親和女子高等学校出身
学科卒業年度 平成12年度卒業
大学院修了年度 平成17年度博士後期課程修了
大学で研究した内容 色素発光の酸素消光を利用する高機能性酸素センサの開発
現在の勤務先 ダイセル化学工業株式会社
現在の仕事の内容 知的統合生産システムの改善業務

【一言メッセージ】
 大学は、学術的な専門性を高める場であると同時に、課題に対するアプローチの方法を学び、自身の課題達成に向けてスケジュールを組み、実践する場でもあります。幅広く学び、経験を積まれることを期待しています。

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岳崎乃梨子さん
卒業学科 生物科学科
出身高校 奈良女子大学文学部附属高校出身
学科卒業年度 平成13年度卒業
大学院修了年度 平成15年度博士前期課程修了
大学で研究した内容 マウスの精巣で男性ホルモンを生産・分泌しているライディッヒ細胞の分化・成長を促進する因子について
現在の勤務先 サノフィ・アベンティス株式会社(製薬会社)
現在の仕事の内容 製薬会社での臨床開発において、モニターとして働き、医療機関の医師やスタッフと薬剤の開発を行っています。薬剤を開発するための一つのステップとして「治験」と呼ばれる段階があります。「治験」とは、新しく開発された「お薬の候補薬剤」について、効果や安全性を確認するために行われる臨床試験のことです。お薬として認められるためには、可能な場合は健康な人、そして患者さんを対象に治験を行い、まとめた結果を厚生労働省により審査される必要があります。患者さんを対象とした治験は、普段みなさんが診察を受けるような医療機関で実施されます。モニターは薬事法に則り、患者さんの安全性が確保されているかどうかを確認しながら、治験が計画通りに進められているかを主に医療機関で確認する仕事です。

【一言メッセージ】
 現在の仕事と大学生活の関わり:
 現在の仕事に、大学生活で得た経験が大変生きています。まず、現在の仕事である治験は「治験実施計画書」と呼ばれる計画書によって進められるのですが、これには「開発の背景」「目的」「治験薬の投与方法」「検査方法」「解析方法」などが記載されています。まさに大学中に学んだ研究計画の項目と同じ!研究者としての目線で計画書を読むと理解が深くなり、治験を行っていただく医師への説明も明確になります。また、仕事をする上では、医師はじめ関わる人々との信頼関係の構築が欠かせないのですが、これも大学・大学院の研究室で様々な人と共同生活を送った経験が生かされています。
 受験生へのメッセージ:
 奈良女子大学で過ごした学生生活は、社会人になってからも大切な思い出です。同じ学部の同級生や後輩と会ったときは必ず、大学で受けた授業や実習そして忘年会をはじめとするイベントなどの話になります。そんな思い出話にしみじみしたり、時には大爆笑してみたりします。みなさんも、緑と鹿の多い奈良女で勉強し、楽しい思い出を作りませんか?一生の宝物ですよ!

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小森理絵さん
卒業学科 生物科学科
出身高校 徳島文理高校出身
学科卒業年度 平成9年度卒業
大学院修了年度 平成14年度博士後期課程修了
大学で研究した内容 単細胞生物ヨツヒメゾウリムシの性成熟と寿命にかかわる研究
現在の勤務先 徳島文理大学香川薬学部
現在の仕事の内容 神経分化の分子機構解明を目指した研究

【一言メッセージ】
 私は、奈良女子大学で約10年間を過ごしました。生物学科に入学後、3年生までは様々な分野について幅広く学び、4年生からは細胞情報学分野に所属して研究をはじめました。じっくりと研究を続けてみたいという気持ちで大学院へと進み、その後研究員などを経て、現在は大学で生物学にかかわる研究をしながら、学生と一緒に日々新しいことを勉強しています。奈良女子大学では、研究に、クラブ活動にと、忙しく楽しい毎日を送りました。また、大学や学部、学科、研究室での行事がたくさんありました。どれも伝統的なものばかりでしたが、その中でも何か新しいことを取り入れようとみんなで考え、工夫したことを思い出します。自由に積極的に行動できるような環境が整っていたと感じます。先生方とも友人とも大変密度の濃い関係を築くことができました。そんな中で経験したこと学んだことが、今も私の支えとなっています。

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齋藤尚子さん
卒業学科 情報科学科
出身高校 四天王寺高校出身
学科卒業年度 平成9年度卒業
大学院修了年度 平成14年度博士後期課程修了(理学博士)
大学で研究した内容 衛星センサーILASの観測データに基づく極成層圏雲の研究
現在の勤務先 東京大学気候システム研究センター 特任助教
現在の仕事の内容 GOSAT衛星のデータ解析アルゴリズムの開発

【一言メッセージ】
 私が4回生に進学したとき、ちょうどADEOS衛星が打ち上げられ、ILASというセンサーで極成層圏雲が観測されました。この雲は成層圏オゾン層の破壊にとても関係の深いものです。私はこのデータを精力的に解析し、博士課程での研究成果を国際誌に発表しました。世界中から別刷り請求があり、反響の大きさを実感しました。その論文は国際機関によってまとめられた成層圏オゾン報告書2002年版にも引用されています。この研究成果を認められ、現在は国立環境研究所のILAS-IIセンサーチームのポスドク(研究員)として2年間働いた後、東京大学の助教として採用され、GOSAT衛星のデータ解析アルゴリズムの開発に取り組んでいます。国際会議に追われて毎日忙しく過ごしています。このような研究活動ができるようになったのは、今の研究テーマとの出会いがあったからだと思います。多様な研究のチャンスがある奈良女子大学に来てよかったと思っています。

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河瀬祥子さん
卒業学科 情報科学科
出身高校 愛知県立刈谷高校出身
学科卒業年度 平成12年度卒業
大学院修了年度 平成14年度博士前期課程修了
大学で研究した内容 成層圏大気微量成分再現手法の提案とその信頼性の検証
現在の勤務先 富士通(株)科学ソリューション統括部
現在の仕事の内容 国立天文台向け、Atacama Large Millimeter/Submillimeter Array(ALMA:アルマ)のシステム開発プロジェクト(平成20年3月現在)

【一言メッセージ】
 最近「自分の強みとして自信を持って言えることは何か」と考えさせられる事がよくあります。私の周りには英語が堪能な人やITスキルの高い人など多くの優れた人がおり、その中で自分の自慢できる点を挙げる事は難しいです。それでももし自分に自信のあるものを挙げるとしたら、その1つとして、大学時代に精力的に研究した事を挙げます。研究室では、「環境」をテーマに情報技術を利用して研究を行いました。その時間はとても充実したものでした。学生時代は研究や情報技術の勉強だけでなく、コミュニケーション力や、学会発表などを通じたプレゼンテーション力を養いました。それは普段の生活や座学のみからでは学べない力であり、私は言葉では表せないほど大きく成長したと思います。就職後は、行ってきた研究テーマに関連する部署に配属され、現在は天文に関わるプロジェクトに携わっています。宇宙や天文などにあこがれや関心を持っている方が多い中で、現時点で置かれている状況は、自分の人生において全く想像していなかったし、とても不思議な感じがします。そして、このような機会に恵まれたのは、大学選び及び研究室選びがきっかけだったと思っています。

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