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帝鑑圖説

小 画 像 1.  2.  3.  4.  5.  6.
大 画 像 1.  2.  3.  4.  5.  6.

目録番号498
書名帝鑑圖説
写刊別
冊数6冊
書写(刊行)年代慶長11年
資料サイズ縦27.6cm×横19.5cm
備考6巻 明張居正・呂調陽撰

 原装褐色表紙。外題、原刷題簽「帝鑑図説□(・仁・聖・義・中・□)」あり。巻首に、
  万暦癸酉仲春吉日礼部尚書兼翰林院学士/華亭陸樹声撰
に終わる「帝鑑図説叙」(3丁)あり。続いて、
  隆慶六年十二月十八日少師兼太子太師吏部尚書建極殿大学士臣張居正/太子少保礼部  尚書兼武英殿大学士臣呂調陽
とある「進図疏」(四至七(版心には「四」とあり)丁)あり。次いで、目録(版心「前目録」)(5丁)あり。「任賢図治 唐帝堯」から「燭送詞臣 宋哲宗」まで31人の81の善事を挙げる。次いで、半丁に1字ずつ大字で「聖」「哲」「芳」「規」と刻す(この2丁は整版)。本文は、表裏1丁分の絵(整版)があり、史書からの引用の後、[解]として、注解する。この部分は1丁乃至2丁。前集は4冊、版心は通しで「二百十四」丁まであり。第五冊から後集で、目録(版心「後目録」)(3丁)あり。「遊畋失位 夏太康」から「任用六賊 宋徽宗」まで26人の36の悪事を挙げる。次いで、半丁に一字ずつ大字で「狂」「愚」「覆」「轍」と刻す(整版)。後集2冊は通しで「九十八」丁まであり。次いで、
  万暦元年孟夏之吉吏部左侍郎兼翰林院侍/読学士掌セン事府事予章王希烈撰
に終わる「帝鑑図説後序」(3丁)あり。絵の部分四周双辺(縦19.5cm×横14.1cm)。文章の部分四周双辺(縦22.1cm×横14.4cm)。有界半面9行、1行19字。大黒口、花口魚尾、版心「前(後) (丁付)」。第4冊末に次の通り墨書する。
  去歳自元和癸亥冬至寛永甲子季春借三余暇朱墨以点之
小口に「□(・仁・聖・義・忠・□(信カ))帝鑑」と墨書する。各冊首に朱印記「長谷川蔵書」あり。越後長谷川赳夫氏旧蔵という。全巻に元和・寛永の墨筆で傍音訓・送り仮名・返点・合符を書き入れる。また、朱句切り・朱引きを加える。
 古活字版の伝本には、本文庫本が無跋本であるのに対して、有跋本も伝存し、次の跋文がある。
  (上略)右相府秀頼公及見此書手之口之寅夕無不披覧也仍命工刻于梓而寿其伝於無窮也
  孔夫子曰規其所以観其所由察其所安人焉ソウ乎人焉ソウ乎今也右相府其所由其所安見善思
  及其行見不善思改其行善言悪行共作鑑戒也妙年未及志学而有老成人之風規者罕見其比
  以此書名帝鑑者本于唐太宗以古為鑑知興替之義聖哲之君佞邪之主以一百余之条目知千
  百世之治乱興敗者寔非万代之亀鑑乎也
  慶長拾壹稔星集丙午春三月 日  豊光老衲承兌
承兌は相国寺豊光、西笑承兌(1548〜1607)。これによって秀頼版と呼ばれる。
 古活字版の諸伝本については川瀬一馬『 増補 古活字版の研究』を参照。古活字版には異植字版も存するが、本文庫本は、国会図書館本などと同版で、初出の版である。管見によれば、2010年4月現在全文が公にされているのは、初出無跋本の国会本と異植字版の大阪府立本と大英図書館本とである。前二者は電子画像、最後の本はマイクロフィッシュ。本文庫本には、誤写もあるけれども丁寧に付訓が行われており、利用価値が高い。
 本書は、万暦帝神宗のために張居正(1525〜82)らが撰し、万暦元年(1573)に刊行した明版によって作られている。万版には数種の版が伝存しており、影印本も出されているが、古活字版が拠った明版はまだ明らかになっていない。古活字版の後、次のような本が作成されている。
  和訳平仮名本『帝鑑図説』 寛永4年古活字版・慶安3年整版
  評 池田光政編『帝鑑評』 第三五事まであり。
          松村見二編翻刻『帝鑑評』(池田家岡山寺務所 1937.12)による。
  付訓刻本『帝鑑図説』   安政5年刊
これらの諸本を含めて、国文学・美術史・中国史などの視点から研究が進められている。各分野の研究成果をいくつか挙げておく。なお、国語学の立場からは付訓(書き入れ・付訓刻)の研究がなされなくてはならない。
  河野元昭「探幽と名古屋城寛永度造栄御殿 中」(『美術史論叢』4 1988.3)
  桜井俊郎「万暦初政の経筵日講と『歴代帝鑑図説』」(『大阪府立大学紀要(人文・社会科学)』49 2001.3)
  入口敦志「模倣と変容―『帝鑑図説』受容発端―」(『江戸文学』38 2008.6)
  小助川元太「『後素集』の『帝鑑図説』利用―狩野一渓の画題理解に関する一考察―」   (『国語国文』 2009.6)



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