「阪神間モダニズム・タカラヅカ巡礼」に参加して
      

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 去る9月21日(日) お茶の水地理学会(お茶の水女子大学地理学同窓会)と奈良女子大学明日香(奈良女子大学地理科同窓会)のコラボに、桜蔭会、佐保会が協賛し、現奈良女子大学教授 内田忠賢先生(ご子息もてきぱきと助手や連絡係を努めて下さった)のご案内で約40名が、盛り沢山な一日見学旅行を行った。  主として小林一三の一大事業にまつわる電鉄事業から始まる都市開発の足跡を辿り、数々のアイデアと実践力に改めて感嘆させられた。  池田に到着すると此処は安藤百福によるインスタントラーメン発祥の地、その直営店百福亭で人気の手作りラーメンを食し、「インスタントラーメン記念館」を見学した。 この様に池田市は呉春の酒蔵、落語みゅーじあむ など別の顔を持ち合わせている。  さて、池田駅からさほど遠くない西南方向に位置する「室町住宅」へと向かう。この住宅街中央の呉服神社境内に室町会館があり、此処で社団法人室町会理事の方に沿革の説明を受けて、現存する幾つかの住宅を外部から見学する。この町は日本初の住宅分譲地であり、当時では画期的な長期ローンで返済するシステムであった。勿論、小林一三によって進められ、明治43年一戸当り100坪で整然とした区画割りは番丁で表す縦、 大通りで表す横の通りから成り立っている。土地家屋共の場合4タイプあり推測すると3〜4寝室+3〜45畳の食事室+土間になった台所、浴室、便所は各戸2ヶ所を有する。プライバシー確保の為、全て廊下または縁側から入室できるなど当時としては、進歩的な間取りの和風住宅である。築後100年近くなり老朽化、震災被害によって改築された住宅が多い。早くから住民協定を作り、住民憲章も遵守され、文字通り“清く明るく仲むつまじく”の精神が受継がれているのを感じた。  次いで池田駅からサカエマチ商店街を通り抜け北東、山手方向へ1km余り歩くとモダンな建物、「池田文庫」があり、逸翁(小林一三)ゆかりの文芸、演劇関係その他が収蔵されている。更に200m登ると「逸翁美術館」があるが残念ながら工事中の為、外壁越しの見学。瀟洒な佇まいが想像できる。  続いて宝塚市に移動、「手塚治虫記念館」、「宝塚大劇場」を見学するが、宝塚の超現代的ハイセンスな建築群、花々に囲まれた美しい通り、誰もがあこがれる明るく清潔な町造りが垣間みられた。内田先生はじめお世話役の方々有意義な楽しい一日を有難うございました。 岸村記
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当日の風景


      

清潔感のある阪急宝塚駅周辺
池田市「室町住宅」・明治43年分譲当時のまま、杉皮葺きの外壁
池田市「室町住宅」・明治43年分譲当時のままの住宅(一部アルミサッシに変更)