奈良県内の遺跡から出土する 有機質遺物分析による地域史の研究 |
事業の概要・目的 |
本学の所在する奈良県内には、多数の古代遺跡が存在する。多くの自治体が調査を実施し、発掘調査は教育委員会が担当し調査報告書を公刊する。遺跡から出土する遺物の精査は各自治体の組織内で実施されているが、漆製品、植物・動物遺存体などを含む有機質遺物は取り扱いが難しく専門的な知識、技能が必要なため、調査分析が日常的に実施される機会は僅少である。 そこで申請者が自治体の調査に関わり、有機質遺物の調査分析を分担・実施する。学生の実習材料とさせていただくことで、学生にとって貴重な体験となる。申請者はR2年度までに、天理市・桜井市・香芝市など県内自治体の土壌調査や研究成果展示などを共同で行い、協力関係を築きつつある。今回の事業により、奈良女子大学と県内自治体が連携し地域の考古学的研究を相互協力のもとさらに推進し、その成果を相互に公開することによって、地域史研究に新たな視座を設け、地域社会の継承に貢献することができる。 |
実施担当者・関連組織等 |
<<本学担当者>> 研究院人文科学系 教授 宮路 淳子 <<連携組織等>> 桜井市 香芝市 |
本年度の予定 |
7月 纒向遺跡(桜井市)の発掘調査 8月 平野塚穴山古墳(香芝市)の遺物調査 9月 遺跡調査・有機質遺物選別 10月 遺跡調査・有機質遺物選別 11月 有機質遺物選別・分類 12月 有機質遺物選別・分類・分析 1月 分析 2月 報告書執筆 3月 報告書刊行・成果の展示 |
昨年度の事業の写真 |
セパレーションの様子 土器片の例 |