高校生向けプログラム「ひらめき☆ときめきサイエンス〜ようこそ大学の研究室へ〜」を開催しました
 

 本学では11月4日に、身近な味の不思議を体験するとともに、大学でどのような研究をしているのかを紹介する目的で、講義と実習を行いました。身近なテーマであったためか、父兄同伴の高校生参加者が約半数ほどあり、一般向けにも開いてほしいというような要望もありました。その他の特徴として、近畿地方だけでなく、関東や中部地方からの参加者があり、いずれも非常に熱心に参加していただきました。
 10時から、久米健次学長、中島春紫明治大学教授(推進委員会委員)の挨拶に続き、進行役の中田理恵子生活環境学部講師により一日の予定が紹介されました。
 最初の井上裕康生活環境学部教授による講義「ゲノム・進化・受容体」は、ライフサイエンスの基礎であるヒトゲノムマップ(参加者に配布)の説明、味をはじめとする感覚器を進化の観点から捉えることの重要性、味の受容にかかわる蛋白質の説明がありました。次に荒木正介理学部教授の講義「私たちの感覚器とその受容」は、受容体で感知された刺激がどのようにして脳に伝わるのかを、発生学、解剖学の観点から説明がありました (それぞれ30分) 。
 休憩の後、午前中の実習として、基本味(旨味、甘味、苦味、酸味、塩味)の体験、アミノ酸混合によるかに味体験、旨味(グルタミン酸)の定性実験が行われました。
 昼食の後、奈良女子大学大学院博士前期課程2回生、松山友美さんにより「大腸菌と植物を用いたミラクリンの産生」と題して研究紹介がありました。特に、遺伝子組み換え技術の有用性が分かり易く説明されました。
 その後、実際にミラクリンによる味覚変革作用(酸っぱいものを食べても甘くなる)の体験をしてもらいました。レモンやビタミンCが甘くなることで、みんなびっくりしたようでした。
 休憩の後、栗原堅三青森大学学長により「味を感じる仕組み」と題して、当日の体験学習全体のまとめの講義がありました。日本食の大切さ、旨味が日本で発見された重要な味覚であること、そして、ようやくこれらの分子機構が分かりつつあることなど、分かり易く解説されました。
 休憩の後、質疑応答をしながら、ティータイムが行われました。本学学生の手作りによるクッキーを食べながら、参加者全員が一度は質問、あるいは感想を話してもらいました。質問をした人にはオリジナルTシャツを配布することに決めていましたので、結局、全員にTシャツを配布することができました。
 最後に、栗原堅三先生から参加者一人ずつに「未来博士号」が授与されました。このプログラムがサイエンスの世界にますます興味をもつきっかけになること、参加者の中から本物の「博士号」を取得した味覚研究者が出てくることを願って、一日の予定を終了しました。


 

 
 作成・管理:奈良女子大学広報企画室