平泉文化遺産センター(岩手県・平泉町)で、本学が再現した甘葛煎(あまづらせん)が展示されています。
(9月5日〜11月23日)

 

 平泉文化遺産センター(岩手県・平泉町)で開催されている世界遺産登録4周年記念特別展「四季彩抄」で、平成22年度に本学で再現した古代の甘味料「甘葛煎(あまづらせん)」が展示されています。
 この特別展では、春夏秋冬の四季ごとの歳時記がテーマとなっており、 甘葛煎は、夏の王朝料理のコーナーで紹介されています。
  場 所:平泉文化遺産センター(岩手県西磐井郡平泉町平泉字花立44番地)
  日 時:平成27年9月5日(土)〜11月23日(月)9:00〜17:00

−甘葛煎とは…?−
 甘葛煎とは冬季のツタの樹液を煮詰めてシロップにしたもので、古代に甘味料として使われていました。『枕草子』第四十二段には「あてなるもの(上品なもの)」として、「削り氷にあまづら入れて、新しき金鋺(かなまり)に入れたる(かき氷にあまづらを入れて、新しい金属製の鋺に入れたもの)」とあり、京都の貴族はかき氷に甘葛煎を入れて食べていました。また、芥川龍之介の『芋粥』で有名な芋粥は、煮詰める前のツタの樹液(みせん)とスライスした山芋を煮たもので、高級なデザートでした。 食する以外にも、お香を練る蜜の代わりとしても使われていました。

−本学における甘葛煎の再現−
 奈良女子大学は、平成20年度から組織的な大学院教育改革推進プログラム「女性の高度な職業能力を開発する実践的教育」を実施してきました。
 平成22年度に、プログラムに関連する授業で奈良を中心とした菓子文化を取り上げ、砂糖が一般的になる以前の甘味はいかなる味であったかを追究し、大学院生の自主的な企画として古代の甘味料である甘葛煎を再現することにしました。その成果は本学のホームページ「幻の甘味料あまづら(甘葛)の再現実験」で公開しています。

【参考】「四季彩抄」特別展のご案内(平泉町世界遺産推進室HP)
    幻の甘味料あまづら(甘葛)の再現実験(奈良女子大学HP)



ページの先頭へ戻る


.
Copyright © Nara Women's University. All Rights Reserved.