本学教員が暑い環境下での脳の認知機能低下を脳波反応から証明しました(5/10プレス発表)

 

 奈良女子大学研究院生活環境科学系 芝ア 学 准教授と同 中田 大貴 准教授が、熱中症の初期の主観的(感覚的)な症状を、脳波を用いて客観的に証明することに成功しました。

 熱中症の代表的な症状である「頭がボーっとする」「集中力が低下する」などといった初期症状が起きている際、ヒトの脳の活動がどのような変化をしているのかについて、これまで詳細に、生理的な生体反応に基づいては明らかにされていませんでした。今回2名の本学教員により、被験者の協力を得た研究で、以下のことが発見されました。

●今回の発見
1.熱中症の初期症状である「頭がボーっとする」「集中力が低下する」は、脳の認知機能が低下しているために起きていることを、脳波事象関連電位によっ
  て明らかにしました。
2.高体温時に、身体を冷却して冷たくて心地良いと感じる状況であっても、体温が通常の状態まで十分下がりきっていない間は、認知機能の低下が持続して
  いる可能性が高いことが示唆されました。

 この度の2名の本学教員による研究結果は、2016年4月13日オンライン版の米国生理学雑誌に掲載されました。

 今後は、研究成果を有効活用することで、熱中症が頻発するスポーツの現場や高齢者において、予防・対処法の確立に結びつくと期待されます。

 

プレス発表を行う
左:中田 大貴 准教授
右:芝ア 学 准教授
研究成果について説明を行う 
芝ア 学 准教授


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