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フィールド・フォトギャラリー: No.3



楼蘭LE遺跡のCORONA衛星写真実体視画像
(Photo available from U.S.Geological Survey, EROS Data Center, Sioux Falls, SD, USA.)

 LEは,LA(いわゆる楼蘭故城)から北東へ約30km,旧ロプ・ノールの湖岸から西へ数100mに位置する,約135×120mの方形を呈する城跡です。版筑としっかりと束ねられた葦の互層からなる城壁は敦煌付近の漢代長城壁に類似していて(Stein,1928),LAの城壁に比べて,はるかに多くの部分が残っています。LEはLAに次ぐ楼蘭西岸故城中第二の大型構造物で,城内から,西晋の泰始年間(AD265−275年)の漢文木簡・紙残片,五朱銭,銅鏃などが出土しています(Stein,1928).
  CORONA画像を実体視すると,ほとんど破損していない城壁,その南北両城壁の中央部付近に造られた城門,城内北側寄りにある長細い建物などが識別されます。また,城壁の北東端と南西端を結ぶ対角線の方向は,LEの南側を中心として周囲に発達する,北東−南西方向に延びるヤルダンの方向とほぼ一致していることなども判読されます。

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奈良女子大学 文学部 地域環境学コース
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