大学院 (人間文化研究科 心身健康学専攻)

教育の目的

本専攻では、こころと身体の健康と人間を取り巻く環境との相互作用について学び、高度な科学研究の成果を応用して健康で安全な生活を実現するための知識と技能を身につけた人材の育成を目的としています。これらの知識や技能を身につけるために、3つのコース(生活健康学コース、スポーツ科学コース、臨床心理学コース)を設け、それぞれの視点からより深く研究教育を行ないます。高い専門性を保ちながら、幅広い視点で健康や生活のあり方について考え、よりよい生き方や環境のあり方を提案することにより社会に貢献できる人材を育成することを教育理念としています。

専攻の概要

心身健康学専攻では、生活健康学コース、スポーツ科学コース、臨床心理学コースの3つのコースから成り立っています。それぞれのコースで特化した教育・研究を推進するとともに、多様化した社会に多面的に貢献できる深い専門性を身に付けた創造性豊かな女性人材を養成するために、各専門分野間で連携がとれる教育体系となっています。

生活の中における複雑な健康問題を分かりやすく学習し研究するためには、衣・食・住の分野における深い知識と共にそれらの知識を集約できる思考力を必要とします。したがって、本コースでは総合的な視野に立って、研究・教育し、健康について高度で幅広い知識と判断力をもつ人材の養成を目指しています。たとえば、医学、生理学、生化学、環境工学などの専門領域の情報を集約し、分子レベルから生体までの広い範囲にわたって研究・教育を行います。こうした健康についての幅広い知識を深めながら、専門領域における創造性のある研究資質を育てています。
本コース修了生の進路としては、健康増進関連企業や研究所等における健康増進スタッフ、生活関連企業の研究開発員、官公庁の健康生活関連の職員、製薬、保健・健康関連企業等の研究開発スタッフ、また、地域社会における健康問題の指導者、大学・短大教員などの人材の育成を目指します。さらに、専修免許を持つ中学・高校家庭科教師などが期待されます。

アドミッション・ポリシー

教育の理念
生活環境、生活習慣が生体機能に及ぼす影響について学び、健康で安全な生活の創造に役立つ知識と技能を身につけた人材を育成します。研究・教育を通じて科学的で論理的な考え方を身につけた応用力の高い人材の育成を行ないます。
求める学生像
生活環境や生活習慣と生体機能との関連について興味を持ち、意欲的に学び、研究したいと希望する学生を求めます。生体機能に関する高度な研究や教育に対応するために、自然科学的な基礎知識、特に生理学、生化学、神経科学等の知識を身につけていることが望ましいですが、強い興味と高い意欲があれば、これは必ずしも必須ではありません。専門分野に関する知識を取り込むことや自らの研究を世界に発信するためには一定以上の英語の能力が必要です。
選抜方法
コースで設定した専門科目、英語、面接の成績に基づき総合的に判断して合格者を決定します。

カリキュラム・ポリシー

基礎的な
カリキュラム構造
学生は履修系列として高度な専門能力を養成する専修系、広い視野を備えた人材を養成する複合系のいずれかを選択します。教養科目群では大学院生に必要な教養を培います。生活健康学コースで開講される講義・演習を通して専門性の高い教育が行われるとともに、修士論文の執筆にむけ、研究指導、執筆指導を行ないます。また、専攻の共通科目が開講され、全てのコースの人がこれを履修することにより心身の健康に関する幅広い知識を身につけることができるようにします。
教育の内容と方法
本コースでは生活環境、生活習慣と健康の相互作用について理解するため、講義演習を通して生理学を中心として様々な分野から生体機能について学ぶとともに修士論文の作成に向けて研究を行います。これらを通して、健康に関する自然科学的専門知識を身につけ、論理的思考、研究能力を養い、健康で安全な生活につながる生活環境、生活習慣の創造と実践ができる高い応用力を身につけます。
学習成果の
評価の仕方
授業形態に応じて、授業毎に設定された評価方法で評価を行います。
評価の方法についてはシラバスに明示してあります。

ディプロマ・ポリシー

学位の前提となる
教育理念
生活健康学コースでは、生活環境と生活習慣と健康に関する幅広い知識を身につけ、論理的な考え方と科学的な根拠に基づいて人々の健康に貢献できる生活のあり方に関する研究や実践ができる人材を養成します。
身につけるべき
「資質・能力」
・生活環境、生活習慣と健康の関連に関して幅広い専門的な知識を身につけている。 ・生活と健康に関する研究を推進するための科学的思考や方法論を身につけ、実践できる能力を身につけている。
学位授与の
形式的要件
上記の資質を身につけ、所定の期間在学し、所定の単位を習得し、かつ必要な研究指導を受けたうえで修士論文の審査に合格した学生に修士の学位を授与します。

スポーツ科学コースは、身体運動やスポーツをとりまく諸現象を、人文・社会・自然科学からのアプローチにより解明し、社会に貢献することをめざします。遊びやスポーツの歴史をたどり、現代スポーツが抱える問題、社会環境と身体の関わり、年齢変化に伴う心身機能の変化、巧みな動作の習熟過程、スポーツや運動、ダンスの実施が心身にもたらす効用など、からだ・うごき・くらしをキーワードに、文献、調査、実験などを駆使して学際的に研究できます。研究の方向性をより確かなものにするために、学内授業に加え、学外実習や、幼児から高齢者まで、幅広い年齢層を対象とした地域貢献事業など、様々な他者や環境と出会う機会を用意しています。
自らが見出した研究課題に対して真摯に向き合う、率直な意見交換を行なう、試行錯誤しながらデータ収集する、などのプロセスを通して新しい知見を世に問う積極性を身につけながら、専門性を高めていきます。現代社会では、からだやスポーツの象徴性という視点を通して人間や社会のありようを考える必要性が高まっています。教育、福祉をはじめ、社会の様々な領域に、この専門性を活かした活躍の場が広がっています。

アドミッション・ポリシー

教育の理念
スポーツ科学の高度な専門的知識について学び、豊かな人間性とリーダーシップを備え、社会の発展に貢献できる人材を育成します。研究・教育を通じて科学的で論理的な考え方を身につけた応用力の高い人材の育成を行います。
求める学生像
出身大学や専門領域に関わらず、スポーツ科学に興味を持ち、意欲的に学び、研究したいと希望する学生を求めます。スポーツ科学に関する高度な研究や教育に対応するために、人文科学・社会科学・自然科学の学際的な知識を身につけていることが望ましいですが、強い興味と高い意欲があれば、これは必ずしも必須ではありません。学術理論の探求と実践を経験し、幅広い事業分野で専門職業人として、さらに女性リーダーとして社会の発展に貢献するための論理的思考力と実践力が必要です。
選抜方法
将来の研究計画、及びスポーツ科学に関する諸分野の専門科目、英語、面接の成績に基づき、総合的に判断して合格者を決定します。

カリキュラム・ポリシー

基礎的な
カリキュラム構造
学生は履修系列として高度な専門能力を養成する専修系、広い視野を備えた人材を養成する複合系のいずれかを選択します。教養科目群では大学院生に必要な教養を培います。
スポーツ科学コースで開講される講義・演習を通して専門性の高い教育が行われるとともに、修士論文の執筆にむけ、研究指導、執筆指導を行ないます。また、専攻の共通科目が開講され、全てのコースの人がこれを履修することにより心身の健康に関する幅広い知識を身につけることができるようにします。
教育の内容と方法
スポーツ科学に関する諸問題について多角的に捉え、学術理論と実践が一体となった研究・教育を行います。複数教員指導体制により、研究者、高度専門職業人など、幅広く社会に貢献できる人材を育成するために、スポーツに関する人文社会科学的側面、身体運動の生体反応・メカニズムに関する高度な専門知識・研究法を身につけ、論理的思考力、応用力、コミュニケーション力を養います。
学習成果の
評価の仕方
授業形態に応じて、授業毎に設定された評価方法で評価を行います。
評価の方法についてはシラバスに明示してあります。

ディプロマ・ポリシー

学位の前提となる
教育理念
スポーツ科学コースでは、スポーツ科学に関する高度な知識を基にし、社会に役立てるための論理的思考、実践的指導能力、リーダーシップ、事業運営能力、多世代にわたる対人コミュニケーション能力を身につけた人材を養成します。
身につけるべき
「資質・能力」
・スポーツ科学を構成する各分野・領域のみならず、親学問や周辺学問領域に関しても、高度な専門知識と社会で応用できる技能を身につけている。 ・身体運動やスポーツをとりまく諸現象を、人文科学・社会科学・自然科学からの総合的・学際的なアプローチにより解明できる専門知識、問題設定能力、問題解決能力、及び説明能力を身につけている。
学位授与の
形式的要件
上記の資質を身につけ、所定の期間在学し、所定の単位を習得し、かつ必要な研究指導を受けたうえで修士論文の審査に合格した学生に修士の学位を授与します。

現代社会では、うつ、不安、不登校、非行などさまざまなこころの問題があります。
本コースでは、このようなこころの問題に関することについて研究します。心理学の立場から、科学的にこころの問題を捉える方法である心理検査をはじめとした心理アセスメント法を学ぶとともに、それら問題を抱えている人たちの回復を援助するためのカウンセリング・心理療法について、知識を学ぶだけではなく、担当教員による個別スーパービジョンやケースカンファレンスを受けつつ、学内の臨床心理相談センターや学外の協力施設での実習を受けることで、身につけていきます。
将来、臨床心理学の専門家として活躍できる人材を育てます。なお、本コースは臨床心理士指定大学院(第1種)となりますので、本コースを修了することで臨床心理士の受験資格が得られます。
また、公認心理師受験資格に対応したカリキュラムとなっていますので、学部で所定の単位を取得したうえで本コースで所定の単位を取得すれば公認心理師受験資格が得られます。

アドミッション・ポリシー

教育の理念
大学教育で培ってきた臨床心理学に関する専門的な知識や科学的研究方法を基礎に,臨床心理学についてのさらに高度な専門性や実践力を身につけることで,こころの健康という観点から社会に貢献することができる人材を育成します。
求める学生像
本コースにおける研究内容(心理学に関するもの)について学部レベルの教育を受け,臨床心理学についての基礎的な知識を身につけているとともに,さらなる専門的知識の獲得に強い関心を抱いている学生を求めます。また,基礎研究と実践をともに重んじる態度や,他人の話を聞き,自分の考えも表現できるコミュニケーション能力も必要です。
選抜方法
大学院教育を受けるにあたって,予め身につけていることが望まれる臨床心理学についての専門的知識やこころの問題についての捉え方について筆記試験及び面接試験により選抜します。

カリキュラム・ポリシー

基礎的な
カリキュラム構造
1年生では専門的知識・技能を身につける講義や演習を中心に履修し,2年生はそれら知識や技能を実践に応用するための実習科目を中心に履修することで,専門的な知識,技能とそれを実践する力をバランスよく身につけることができるようになっています。
教育の内容と方法
臨床心理学コースでは,心身の健康に関する科学的な知識を総合的に身につけ,さらに感受能力を磨いて人間理解の能力を身につけます。こころと身体の健康に関する系統的で幅広い知識を基礎として,人間存在を全体的な観点から捉えていく方法を身につけ,他者・自己理解力やコミュニケーション力を持つ,援助者として高度な実践能力を持つ人材を養成します。そのために,幅広い実践領域に対応した専門科目を設置するとともに,演習や実習を充実させています。
学習成果の
評価の仕方
授業形態に応じて、授業毎に設定された評価方法で評価を行います。
評価の方法についてはシラバスに明示してあります。

ディプロマ・ポリシー

学位の前提となる
教育理念
臨床心理学に関する高度な専門的知識や技能を身につけるとともに,それらを実践して実際の問題を解決できる能力を身につけ,こころの健康という観点から社会に貢献することができる人材を養成します。
身につけるべき
「資質・能力」
・こころの健康に関するさまざまな問題とその解決について,専門的な知識・技能を用いて対処できる能力を身につけている。 ・深い人間理解に基づき,こころの健康の実現のため,自分で課題を発見し,主体的に取り組む姿勢を身につけている。 ・他者・自己を理解する力,「聞く・伝える」といった基礎的な対人コミュニケーション能力を基礎とした心理学的援助者としての実践能力を身につけている。
学位授与の
形式的要件
上記の資質を身につけ、所定の期間在学し、所定の単位を習得し、かつ必要な研究指導を受けたうえで修士論文の審査に合格した学生に修士の学位を授与します。

取得できる資格

  • 中学校教諭専修免許状(保健体育、家庭)
  • 高等学校教諭専修免許状(保健体育、家庭)
  • 臨床心理士(受験資格)
  • 公認心理師(受験資格)

進路

専攻新設のため修了生はまだおりません。

6年一貫教育プログラム

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教員情報

生活健康学コース
専門分野 職 名 教 員 名 所 属 詳細情報
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講師 梅垣 佑介 生活環境科学系 教員紹介
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