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公開シンポジウム「生活者目線で未来のくらしをつくる」を開催しました

 奈良女子大学では、令和6年9月14日(土)に、公開シンポジウム「生活者目線で未来のくらしをつくる ~生活環境×情報で、社会をかえるT型情報人材育成~」を開催しました。
 奈良女子大学は、令和5年7月、独立行政法人大学改革支援・学位授与機構の「大学・高専機能強化支援事業(高度情報専門人材の確保に向けた機能強化に係る支援)」に採択され、生活情報通信科学コースを中心に「生活者目線に立った高度情報専門人材の育成」を目指しています。今回のシンポジウムは、生活者目線で人に寄り添うために必要な考え方や、情報人材の育成について理解を深めるもので、会場とオンラインから約170名の参加がありました。
 第一部の基調講演では、人間中心設計推進機構理事長(豊橋技術科学大学客員教授/デザイン工学)の篠原稔和氏より「生活者目線で未来のくらしをつくる~みんなで使おうデザインの力~」というテーマでお話頂きました。篠原氏は、デザインの意味が大きく広がっており、人に寄り添うためには“人間中心デザイン”(Human-Centered Design) のアプローチが大切なこと、また生活者目線で未来をつくっていくためには、生活環境への幅広い視野と情報分野の深い専門性を“人間中心デザイン”の力で繋ぎ、T型の総合知を持つことが大切であると指摘されました。
 また第二部では基調講演の篠原氏と、当大学および連携大学である武庫川女子大学・京都女子大学の教員が、 「生活環境×情報で、社会課題を解決するT型情報人材育成」というテーマでパネルディスカッションを行いました。まず各大学のT型人材育成に関わる取組みを以下の教員※より紹介した後、身近なくらしの事例に対して、各専門の立場から課題へのアプローチ方法を語り、多様な専門性や視点の大切さを共有しました。さらに「総合知」を持って社会課題を解決していく意味や、T型の情報専門人材育成について語り合い、参加者からの質疑に答えました。

※武庫川女子大学 社会情報学部:鯵坂恒夫教授(ソフトウェア工学)
 京都女子大学 データサイエンス学部:鈴木富美子教授(家族社会学)
 奈良女子大学 生活環境学部 住環境学科:根本哲夫教授(ランドスケープデザイン)
 奈良女子大学 生活環境学部 文化情報学科 生活情報通信科学コース:松本尚教授(計算機科学)

 後援:奈良県教育委員会・奈良市
 協力:武庫川女子大学・京都女子大学・人間中心設計推進機構

基調講演の様子基調講演 人間中心設計推進機構理事長/豊橋技術科学大学客員教授 篠原稔和氏
パネルディスカッションの様子
篠原稔和氏・松本尚教授・根本哲夫教授・鯵坂恒夫教授・鈴木富美子教授によるパネルディスカッション