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算額にチャレンジ(解答編)

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ー問題2ー

図のように半径Rの円の中に直径を斜辺とする直角三角形ABCがあり、直角三角形に内接する円と、辺と弧に接する最大の円の半径が等しくrであるとき、Rとrの関係を求めよ。
答. R:r=13:4
解法

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図1-1

図1-1のように半径Rの円の中に直径を斜辺とする直角三角形ABCがあり、直角三角形に内接する円と、辺と弧に接する最大の円の半径が等しくrであるとき、Rとrの関係を求めよ。
まず、$\triangle{ABC}$を取り出して考えます。
$\triangle{ABC}$は直角三角形なので、内接する円の中心をO’としてそこから引いた垂心の点を図のように考えると四角形BEO’Fは半径rの正方形になります。また、直角三角形の合同条件(斜辺と1つの鋭角がそれぞれ等しい)より、 \begin{align*} CF=CG\\ AG=AE\\ \end{align*} となります。
そこで、BC=a ・ AB=b とすると、CF=a-r ・ AG=2R-(a-r)となりb=2R-(a-r)+r ・・・@
また、三角形と内接する円の性質より、
$\frac{1}{2}ab=\frac{1}{2}(a+b+2R)$ ・・・A
次に全体を考えます。

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図1-2

HIは小さい円の直径だから2rOIはOがACの中点だから中点連結定理を利用して、$\frac{a}{2}$
よって、OH=R=2r + $\frac{a}{2}$
a=2(R-2r)・・・B
これを@に代入して、b=6r
これをAに代入して、 \begin{align*} (2R-4r)6r=& r(2R-4r+6r+2R)\\ 12Rr-24r^2=& 2r^2+4Rr\\ 8R=& 26r\\ 4R=& 13r\\ \end{align*} 以上より、大きい円の半径Rと小さい円の半径rの比は
R:r=13:4 となります。