
奈良女子大学は2019年5月1日に創立百十周年を迎えました。奇しくも元号が平成から令和に移行する日と一致しました。奈良女子高等師範学校40年間と奈良女子大学70年間、社会をリードする人材の育成を理念として、女性の高等教育の拠点であり続けたことを自負しております。
2004年4月1日から国立大学法人として再出発し15年が経過しました。大学は、まず卒業生の人生が幸せになることに注力しますが、国立大学ではその使命が国家の発展や安寧に繋がる必要があります。国立大学法人はその使命を実現すべく、経営を安定させ、また果敢な挑戦を行う組織です。
令和の時代を迎えて、大学法人の新たなスタイルを作る必要があります。一つには、大学の入学者である18歳の人口が減少するマーケット縮小という経営上の背景があります。もう一つは、社会の変化が激しく革命と呼ぶにふさわしいビジネスモデルの激変があり、社会の要請は大学での教育と研究をその変化に適応させることであります。本学が目指すモデルチェンジのモットーは「社会の支持を得てチャレンジする大学」です。
このように、令和における大学法人は時代の変化に適応する能力を持つ大学経営体に移行しますが、まず、堅牢な経営基盤の確立が重要です。運営費交付金と学費と外部資金が収入の3本柱ですが、寄附金収入が4本目の柱となります。3本柱はその使途が適正な枠組みの中に限定されています。使途の自由度においてご寄附に勝るものはありません。
寄附金の使途としては、日本とは経済格差のある国からの留学生への支援、経済的理由で大学院進学を躊躇する学生への支援、供給量が十分ではない学生寄宿舎の建築費など、修学環境整備分野への支援を継続し、より強化させたいと考えています。
これまでの皆様のご厚志に改めまして感謝いたしますとともに、今後ともご支援を賜りますようお願いいたします。
奈良女子大学長 今岡 春樹
お問い合わせ先
奈良女子大学なでしこ基金事務室
TEL:0742-20-3938
E-mail:nadeshiko@jimu.nara-wu.ac.jp