文学部について

文学部長からの
メッセージ

文学部長中山 満子

奈良女子大学文学部は、明治41年に創設された奈良女子高等師範学校の文科を前身としています。女性が帝国大学に入学することが出来ない時代に、本学は日本に二つしかない官立の女子高等師範学校として女性の高等教育を担っていました。私たちは、その伝統を受け継ぎ、女子教育を行っています。令和4年4月に、奈良女子大学と奈良教育大学は、大学を経営する「国立大学法人」を統合しましたが、両大学はそれぞれ存続しています。奈良女子大学は「女子大」としてこれからも女子教育に邁進していきます。

文学部には、3つの学科――人文社会学科、言語文化学科、人間科学科――があり、学科の下に7つの履修コースが設けられています。どの学科に進んでも、社会への鋭い認識、国際的視野に立った思考力、人間への深い理解を育むカリキュラムが組まれています。複雑化し、予測不能な現代社会において、人間と社会にかかわる課題に向き合い、これを解決しようとする力を身につける意欲をもつ人を歓迎します。また、人間科学科には、幼稚園・小学校教員を目指す人のための「子ども教育専修プログラム」も設けています。教育や心理について深く専門的に学び、歴史、文化など文学部ならではの学問分野も幅広く学ぶことが出来るのが特徴です。

大学での学びは、自分自身の目的や意志――どのように生き、どのように社会にコミットしようとするのか――によって主体的に行うものです。何を学び、何を知るのか。そのこと自体も自分で考える必要があります。もちろん、私たち教員は、それを全力でサポートします。世界では今、様々なことが起きています。大学での学びを通して、広く社会に目を向け、世界で今、何が起きているのかを知り、自分とは違う考え方や感じ方をする人々がいるということを知ってください。そして、自分はどのようにそこに関与していくのかということを考えていただきたいと思います。

奈良女子大学で、ぜひ自分のテーマを見つけて、探究してください。

理念と目標

教育理念

奈良女子大学文学部は創立以来の女子高等教育の伝統に立ち、学際的視点を重視しつつ、人間・社会・文化にかかわる高度な専門教育を行います。それを通じて、社会のさまざまな分野に積極的に参加する個性的な女性を育成します。

教育目標

質の高い教養教育と各学問分野間で連携のとれた専門教育を行うことにより、幅広い教養と深い専門性を身につけた創造性豊かな人材を育てます。

本学部は以下のような3つの目標を掲げます。

  • 1.社会への鋭い認識を育くむ教育

    自由な教育環境のなかで斬新な問題意識を培うことを通じて、社会に対する批判的な観察力と適確な判断力を有する人材を育てます。

  • 2.国際的視野に立った思考力を養う教育

    歴史・文化に対する確かな認識と、それに基づく多様な言語能力を培い、国際社会のなかで活躍できる人材を育てます。

  • 3.人間への深い理解を目指す教育

    心身のはたらきを包括的に理解し、人間性に対する豊かな感受性と洞察力をもった人材を育てます。

学部の教育目的

文学部は、人間性への深い洞察に根ざした人文社会科学的な知をもって、人間及びそれを取り巻く世界にかかわる諸問題の研究を学際的・総合的に推進し、それらの研究成果をもとに高度な専門教育を行い、現代社会が直面する複雑な諸課題の解決に貢献できる人材を養成することを目的とする。(文学部規定第1条の2)

各学科の教育目的

  1. 人文社会学科は、日本と世界の文化や社会に関する研究・教育を行うことにより、時間・空間・関係などの視点にもとづく豊かな思考力と適確な判断力を持ち、広く社会に貢献できる人材を養成する。
  2. 言語文化学科は、言語と文学に関する諸事象・諸問題について、根源的かつ総合的な研究・教育を行うことにより、文化現象全般を視野に入れ、自由な発想と柔軟な思考力を持ち、国際社会で活躍できる人材を養成する。
  3. 人間科学科は、社会と文化における人間と人間相互の生の営みに焦点を合わせ、人間の存在と形成について総合的に研究・教育を行うことにより、一人ひとりの人間が充実して生きることのできる社会と文化の創造に貢献できる人材を養成する。

学部の研究目的

文学部の研究目的は、奈良女子大学の基本理念に基づき、人間性への深い洞察に根ざした人文社会科学的な知をもって、人間及びそれを取り巻く世界にかかわる諸問題の研究を学際的・総合的に推進することにある。高度な基礎研究及び応用研究の進展を図り、研究成果を社会に積極的に発信するとともに、地域社会のニーズを踏まえた研究や国際的に貢献できる研究に取り組む。

各学科の研究目的

  1. 人文社会学科では、歴史学・社会学・地理学を主たる研究領域とし、日本の古代文化発祥の地である奈良をはじめとして、日本や世界の歴史・社会・文化・地域の特徴を国際比較の観点から学際的・総合的に研究する。
  2. 言語文化学科では、言語学・国語国文学・中国語中国文学・英語英米文学・フランス語フランス文学・ドイツ語ドイツ文学を主たる研究領域とし、言語文化の個別的なあり様とともに、その普遍的な言語文化の構造・特質・情報機能を学際的・総合的に研究する。
  3. 人間科学科では、哲学・倫理学・教育学・音楽教育学・身体文化学・心理学を主たる研究領域とし、人間形成の諸問題、人間の諸行動、身体の諸問題について学際的・総合的に研究する。

3つのポリシー

文学部学位授与・教育課程編成・
入学者受け入れの方針

卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)
学位授与の前提となる教育理念と目的

奈良女子大学文学部は、人間という存在を深く理解し、社会を総合的に鋭く認識する女性の育成を目指します。幅広く深い教養をもとに、人文社会学科、言語文化学科、人間科学科で展開する諸分野に関する学修を通じて、専門的知識や技能を身につけ、主体的に課題を発見、分析、解決する実践力を養います。そして、グローバルな視点から自分の考えを的確に表現、発信できる積極的な人材を育成します

身につけるべき力
  • 豊かな感受性と鋭い洞察力をもち、人間とは何かについて深く考える力
  • 社会における諸事象を俯瞰し、批判的にとらえ、的確に判断する力
  • 歴史・文化・言語・地域についての確かな認識をもとに、自らの考えを発信する力
  • 主体的に課題を発見・分析し、解決に取り組む力
学位授与の要件

本学部で定めた在学期間内に上記の目的に沿った授業科目を履修し、所定の単位を修得のうえ、卒業論文を提出して審査に合格した学生を、以下の力を身につけたものと認め、「学士(文学)」の学位を授与します。

教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)
文学部のカリキュラム構成

奈良女子大学文学部では、入学後に学生自らが学科・コースを選択していく制度をとっています。2年次から学科に分属し、3年次にコースを選択します。
文学部の専門科目として「学部共通科目」「学科科目」を開講します。「学部共通科目」(基礎演習、概論等)では、専門分野の基礎的な知識を獲得するとともに、情報リテラシーやコミュニケーション・スキルを養います。2年次以降に履修する「学科科目」(特殊研究、講読、演習、実習等)では、自身の課題を探求するための深い専門性を身につけます。
最終年次に、これらの学びの集大成として卒業論文を作成します。

文学部の教育内容と方法
  • 異文化に対する理解を深め、国際社会を視野に入れた思考ができるよう、2カ国語以上の外国語を習得します。
  • 大学における多様な学問に触れ、幅広い教養を身につけるため、大学の教養教育の理念に基づき、4年の学修期間を通して教養科目を履修します。
  • 文学部での学びの導入として、1年次での「基礎演習」や「学ぶことと女性のライフスタイル」の履修を通じて、自ら問題を発見し論理的に思考する力を養います。
  • 演習、実習等では、少人数の履修者による主体的・協働的な深い学びをつみ重ねながら、専門的スキルを高めます。
  • 広い視野を獲得し、学際的な研究テーマに取り組むことを可能にするため、「学科科目」の大部分は、他学科の学生も自由に履修することができます。
  • 文学部が取り組む「なら学プロジェクト」「ジェンダー言語文化学プロジェクト」関連科目の履修により、さまざまな学問的アプローチによる最新の研究成果に触れることができます。
  • 「卒業論文」は、全学科・全コースで必修です。
  • 「卒業論文演習」では、専門的知識に基づいて課題を発見・解決するプロセスを履修者全員で共有し、ひとりひとりが的確な「ことば」で論理的に説明する能力を高めます。
  • 6年一貫教育プログラムでは、学部から大学院博士前期課程まで継続的に研究を行うとともに、留学などの学外での学修を自ら柔軟に設計することが可能です。
学修成果の評価

学修成果の評価は、それぞれの開講科目のシラバスに示された成績評価の方法(定期試験、レポート、授業での発表等)に従い、公正かつ厳格に行います。

入学者受け入れの方針(アドミッション・ポリシー)
教育理念

21世紀の日本社会は、複雑で困難な諸課題に直面しています。文学部では、とくに人間と社会にかかわる諸問題に取り組み、解決に導く能力を身につけるための高度な専門教育を推進しています。豊かな知性と感性を持ち、主体的に学び実践する女性が日本の社会を変えていくことを確信して、文学部では「社会への鋭い認識」「国際的視点に立った思考力」「人間への深い理解」を育むことを教育理念としています。

求める学生像

上記の教育理念に基づき、文学部は次のような資質および意欲をもつ学生を求めます。
(1)正確な知識をもとに、ものごとを論理的に表現する学力を培ってきた人
(2)多様な文化、現象に関心を持ち、自分自身で課題を見つけ出そうとする人
(3)教師や友人たちとともに学び、相互理解と共感を通じて、人間的な豊かさを求めようとする人

入学者選抜の基本方針

文学部では、人間科学科「子ども教育専修プログラム」学校推薦型選抜を除いて、学科ごとの選抜は行わず、学部全体で一括して入学者選抜を行います。

一般選抜(前期日程)

大学入学共通テスト(国語、地歴・公民、数学、理科、外国語)※により高等学校における学習の基本的達成度を評価します。また、個別学力検査(国語、外国語)により、文学部の学問の共通の基盤である「ことば」に関する正確な知識を評価するとともに、記述式の設問によって、読解力、文章作成力、論理的表現力を評価します。

一般選抜(後期日程)

大学入学共通テスト(国語、地歴・公民、数学、理科、外国語)※により高等学校における学習の基本的達成度を評価します。また、個別学力検査(国語、外国語)により、文学部の学問の共通の基盤である「ことば」に関する正確な知識を評価するとともに、記述式の設問によって、読解力、文章作成力、論理的表現力を評価します。

総合型選抜 探究力入試「Q」

高等学校での学習や課外活動を通じて得た興味や関心、基礎知識をもとに、文学部で特定のテーマを探究する意欲をもち、基礎学力、思考力、表現力を身につけた入学者を選抜するため、第1次選考では、調査書、テーマに関する志望理由書、テーマに関する志願者評価書に基づき、各探究テーマでの学びに対する適性と意欲を多面的に評価します。第2次選考では、第1次選考合格者に対して指定図書・指定資料に基づいた課題レポートの提出を求めるとともに、小論文と口述試験を実施し、基礎学力、論理的表現力、課題を発見し深化させる力を総合的に評価します。

学校推薦型選抜

人間科学科「子ども教育専修プログラム」では、幼稚園または小学校の教員免許を取得し、これからの初等教育の現場を主体的かつ創造的にリードしていこうとする意欲と基礎学力をもった入学者を選抜するために学校推薦型選抜を実施します。大学入学共通テスト(国語、地歴・公民、数学、理科、外国語)※を課すとともに、出身学校長の推薦書、調査書、志望理由書に基づく書類審査および面接を実施します。大学入学共通テストにより、高等学校における学習の基本的達成度を評価し、書類審査と面接により、本プログラム生としての適性と意欲を多面的に評価します。

高大接続カリキュラム開発プログラムに基づく特別入試

奈良女子大学附属中等教育学校を含む対象校※※において、新しい高大接続のあり方のモデルを開発・発信すべく設置された高大接続文理統合探究コースを受講し修得見込みの者を対象に、探究活動の発表、探究活動に関する論文、調査書、志望理由書等によって、基礎的学力、論理的思考力、課題発見・解決能力等を総合的に評価します。

私費外国人留学生入試

強い学習意欲と基礎的学力、日本語運用能力をもつ入学者を選抜するため、日本留学試験を課すとともに、筆記試験(小論文を含む)、面接を実施します。日本留学試験と筆記試験により、日本語運用能力、基礎学力を評価し、面接により、本学部での学びに対する適性と意欲を評価します。

第3年次編入学入試

本学入学前に得た知識と社会的経験を活かしつつ研鑽を重ね、豊かな教養と高い専門知識を習得しようとする意欲と基礎学力をもつ入学者を選抜するため、外国語試験、専門科目および現代国語の筆記試験、専門分野に関する口述試験を実施します。外国語試験、専門科目および現代国語の筆記試験により、大学2年次を基準とする外国語能力、読解力、専門分野に関する基礎学力を評価し、口述試験により、専門分野に関する適性、意欲、論理的表現力を総合的に評価します。※令和7年度入学者選抜以降における実施教科・科目(大学入学共通テスト利用教科・科目及び個別学力検査の出題教科・科目等)は,別途公表した教科・科目の内容となります。※※対象校については本学ホームページ「学部入試(学生募集等)」に別掲。

文学部 人文社会学科学位授与・教育課程
編成の方針

卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)
学位授与の前提となる教育理念と目的

人文社会学科は、歴史学・地理学・社会学などの人文科学諸分野が有機的に連携し、時間(歴史的)、空間(地域的)、関係(社会的)の3つの観点から履修コースを設定して体系的教育を行います。奈良をはじめ日本や世界の文化と社会の多面的な理解に基づき、批判的な観察と論理的な分析を通じて的確に判断し、表現できる力を身につけ、激しく変化する社会と文化に対して、自ら問いかけ、主体的に解決に取り組む女性の育成を目的とします。

身につけるべき力
  • 資料・史料や文献を読み解き、体系的理解に基づいて新たな情報を客観的に分析し、論理的に考えて表現する力
  • フィールドワークや調査を通して多様な人々と協調・協働し、コミュニケーションできる力
  • 社会の変化に対して自ら課題を見つけ、主体的に判断・行動し、問題解決に取り組む力
学位授与の要件

本学部で定めた在学期間内に上記の目的に沿った授業科目を履修し、所定の単位を修得のうえ、卒業論文を提出して審査に合格した学生を、以下の力を身につけたものと認め、「学士(文学)」の学位を授与します。

教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)
人文社会学科のカリキュラム構成

人文社会学科は、社会と文化について広い視野から主体的に考えるために、歴史学、地理学、社会学の3コースから構成されています。各コースが連携することで、過去から現在に至る人間の諸活動について体系的に学び、発展的に知識を獲得し、学術的スキルを磨くことができるようにカリキュラム構成が配慮されています。

人文社会学科の特色ある教育内容と方法
  • 社会・地域・文化に関する知識を獲得するために、時間(歴史的)、空間(地域的)、関係(社会的)の3つの観点を体系的に学ぶための科目を開講しています。
  • 史料から現代メディアに至るまでの多様な研究題材を用いて、歴史学・地理学・社会学に関する専門的・発展的知識を身につけるための科目を開講しています。
  • 社会調査やフィールドワークを実践的に学ぶための科目を開講し、情報収集・分析・応用のための方法論を習得します。
  • 本学科が推進する「なら学プロジェクト」では、奈良の社会や歴史、文化を現代的視点から読み解くための科目を開講し、地域学・地域研究を実践的に学びます。
学修成果の評価

学修成果の評価は、それぞれの開講科目のシラバスに示された成績評価の方法(定期試験、レポート、授業での発表等)に従い、公正かつ厳格に行います。

文学部 言語文化学科学位授与・教育課程
編成の方針

卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)
学位授与の前提となる教育理念と目的

言語文化学科は、言語と文学に関する諸事象・諸問題について、根源的かつ総合的な研究・教育を行うことにより、文化現象全般を視野に入れ、自由な発想と柔軟な思考力を持ち、国際社会で活躍できる人材を育成します。教育の中心に「ことば」を学び、駆使することを置き、これを通して人と文化・社会への深い理解と的確な判断力を育てることを目指します。

身につけるべき力
  • 言語文化に対する確かな認識を基に、異文化に属する人々と積極的に交流する力
  • 正確かつ実践的な言語運用能力を基に、社会に自らの考えを発信する力
学位授与の要件

本学部で定めた在学期間内に上記の目的に沿った授業科目を履修し、所定の単位を修得のうえ、卒業論文を提出して審査に合格した学生を、以下の力を身につけたものと認め、「学士(文学)」の学位を授与します。

教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)
言語文化学科のカリキュラム構成

本学科は日本、中国を中心に漢字圏の言語文化を学ぶ日本アジア言語文化学コースと、英語圏、ドイツ語圏、フランス語圏の言語文化を対象とするヨーロッパ・アメリカ言語文化学コースから成ります。いずれかのコースを選択して、それぞれの言語文化を深く理解する履修方法が一般的ですが、他の言語文化との対照や交流史を探る比較文化論的視点から学ぶこともできるようにカリキュラム構成が配慮されています。

言語文化学科の特色ある教育内容と方法
  • 外国語については1・2年次に習得した語学力を基礎に、より高度で実践的な運用能力を身につけます。ヨーロッパ・アメリカ言語文化学コースではそのための科目として「コミュニケーション科目」の履修を必須としています。
  • 日本アジア言語文化学コースでは、専門の学修のための基礎学力を身につける科目として「日本アジア言語文化学入門」の履修を推奨しています。
  • 「ジェンダー言語文化学プロジェクト」関連科目として、学部共通科目「ジェンダー言語文化学概論」「同演習」、学科科目「ジェンダー言語文化学特殊研究」を開講しています。専門の枠を超えて社会・文化・歴史的な性のあり方(ジェンダー)という観点から、言語文化に対する学際的アプローチを学びます。
学修成果の評価

学修成果の評価は、それぞれの開講科目のシラバスに示された成績評価の方法(定期試験、レポート、授業での発表等)に従い、公正かつ厳格に行います。

文学部 人間科学科学位授与・教育課程
編成の方針

卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)
学位授与の前提となる教育理念と目的

人間科学科は、社会と文化における人間と人間相互の生の営みに焦点を合わせ、人間の存在と形成について総合的に研究・教育を行うことにより、一人ひとりの人間が充実して生きることのできる社会と文化の創造に貢献できる人材の育成を目的としています。哲学、教育学、心理学、音楽、身体文化学の諸分野の学修を通して、人間とはいかなる存在であるかについて広くかつ深く学びます。

身につけるべき力
  • 人間の存在と形成・行動に関する専門的理解に基づいて論理的に思考する力
  • 確かな根拠に基づいて問題を発見し、分析する力
  • 他者と協働して問題解決にあたるコミュニケーション能力
学位授与の要件

本学部で定めた在学期間内に上記の目的に沿った授業科目を履修し、所定の単位を修得のうえ、卒業論文を提出して審査に合格した学生を、以下の力を身につけたものと認め、「学士(文学)」の学位を授与します。

教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)
人間科学科のカリキュラム構成

本学科には、哲学、教育学、音楽、身体文化学の4領域からなる教育学・人間学コースと、基礎から応用まで総合的に心理学を学修する心理学コースの二つの履修コースがあります。いずれかのコースを履修することになりますが、「子ども学」関連の科目が両コースに開設されているように、学生の問題関心に応じてコースの枠を超えた履修を可能にするカリキュラム構成になっています。

人間科学科の特色ある教育内容と方法
  • 上記の4領域からなる教育学・人間学コースは、文献研究をはじめ調査や観察など様々な研究方法が用いられていることに特徴があります。そのために、「教育学・人間学実習」や「研究演習」等において各領域の研究方法を学修することが重視されています。
  • 心理学コースは、発達心理学、認知心理学、社会心理学、教育心理学を中心に基礎と応用の両面から心理学を学修します。そこでは理論と同時に、観察、面接、調査、実験といった研究方法の学修が重視され、「実習」をはじめ、「特殊研究」や「演習」においても研究方法に関する多くの科目が開設されています。また、支援や教育の現場での参観や体験を通じて実践的な能力の習得を目的とした科目も設けられています。
学修成果の評価

学修成果の評価は、それぞれの開講科目のシラバスに示された成績評価の方法(定期試験、レポート、授業での発表等)に従い、公正かつ厳格に行います。