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活動状況


授業報告



  新設授業科目の実施記録と改善


 研究マネジメント群
授業記録

改善策

 博士前期課程  学術基礎英語

前期

後期
 学術プレゼンテーション演習
 博士後期課程  学術交流英語
 研究プロジェクト演習
 研究プロポーザル演習
 キャリア形成群
授業記録
改善策
 博士前期課程  女性研究者キャリア論
 インターンシップ実習

(鍛冶)

(中山)
 博士前期課程  グローバル社会における
  女性研究者
 大学教員教職実習



平成18年度 新設授業科目 研究マネジメント群・キャリア形成群 実施記録報告書

平成18年度 新設授業科目 
研究マネジメント群・キャリア形成群 実施記録報告書







平成18年度 新規開講科目の紹介と受講者の感想  
(「ニューズレター」No.2、No.3より)

博士前期課程
研究マネジメント群 女性研究者キャリア論
担当 宮坂靖子(生活環境学専攻助教授)
本山方子(人間行動科学専攻助教授)
授業内容

 本授業の目的は、将来、研究者というキャリアを形成するために必要な知識や情報を提供し、研究者となるためのステップに応じた課題を共に考えることです。
  女性研究者としてのロールモデルが多いという本学のメリットを十分生かして、イニシアティブ領域のみならず、理科系の先生方も含めた多くの先生方をゲストスピーカーとして授業に招き、体験談を語っていただいたり、アドバイスをしていただいたりしています。
  また、大学院同士のグループワークを通して、研究者というキャリアを形成する過程における課題や問題点を話し合い、大学院生時代にいかに学び、いかに過ごすかというテーマに向き合っています。短い授業ではありますが、大学院生の皆さんのキャリアプランの設計に役立つことを願っています。



■受講生の感想


博士前期課程 人間環境学専攻1回生

 研究の楽しさがわかってくるにつれて、私は研究者という職業に関心をもちはじめましたが、具体的な研究者のイメージがつかみにくく、不安や心配もたくさんありました。しかし、今回「女性研究者キャリア論」を受講したことによって、その不安や心配は取り除かれたように思います。

大学における女性研究者の現状、先生方の経験を基にしたキャリア形成についてのアドバイス、博士後期課程での研究支援、学生による課題発見など、毎回多彩なテーマで非常に興味深く授業に参加できました。特に先生方の大学院時代から現在に至るまでのお話は、研究の楽しさや悩み、結婚や育児という私生活にも踏み込んだ幅広い内容で、女性として生きる上でのロールモデルとして参考になりました。

「女性研究者キャリア論」という名称ではありますが、研究者としてだけでなく女性として“自分がどう生きていきたいか、どうなりたいか”を考えるきっかけを与えてくれた授業でした。自己実現するために、いまするべきことは何なのか、少しずつではありますが見えてきた気がします。


研究マネジメント群 学術基礎英語
担当 増井正哉(社会生活環境学専攻教授)
授業内容

 大学院前期課程で求められる英語力のレベルは、さまざまです。執筆する論文はすべて英文という人もあれば、ほとんど目にすることもないという人もいるでしょう。ただ、論文のアブストラクトをつくる、国際学会のコーディネートを手伝う、また、自分の研究内容を外国人に説明するようなことは、前期課程在学中には誰でも経験することですし、将来、海外で活躍したいと考えている人だけではなく、研究者をめざす人、専門的な職業につきたいと考えている人にも、最低限に必要な能力であるといえます。この授業では、海外20カ国以上で活躍しておられる国際コンサルタント・関口正也先生をゲストスピーカーにお招きし、こうした能力をみがくためのコンテンツを用意しています。まず、最初に、学術的な文章を書くにあたって必要な文法や語法、_主旨、論旨を明快にする文章の組み立て方、_英語によるプレゼンテーションの方法(パワーポイントでの見やすいデザイン、分かりやすい話し方・話す速度)などの基本を学んだ後、_2〜3名のグループに分かれて、指定されたテーマを英文でプレゼンテーションする練習をします。そして、最後に_自分の学位論文のアブストラクトをつくる課題に取り組みます。2日間の短い集中授業ですが、盛りだくさんの内容で、諸姉の英語力のアップをめざします。



■受講生の感想


博士前期課程 人間環境学専攻1回生

 私は大学に入ってからは全くといっていいほど英語の勉強をしておらず、取り組む時といえばTOEICを受ける直前程度で、英語の授業を受けるのは学部の2年生以来のことでした。 1日目の授業では、論文のための文法・語法を学び、自分の伝えたいことを明確にすること、文の組み立てを整理することの必要性について理解できました。パワーポイントを使う際の見やすいデザイン、話し方・話す速度など、コンサルタントとして活躍しておられる関口先生ならではの授業でした。研究発表とは、「研究を発信するためにある」ということをあらためて実感できました。2日目にグループワークで取り組んだアフガニスタンの難民に関する発表は、私自身にとってとても有意義なものになりました。初めてのテーマで異なる学部の人と一緒に課題に取り組み、自分の考えと他の人の意見を調整しながら、プレゼンテーションを組み立てていくのは新鮮な経験でした。このように、学術基礎英語では、論文を書くための文法・語法だけでなく、日本語から英語に変えて文章をつくるための論理の組み立て方、自分の意見を主張できるプレゼンテーションの方法を知ることができ、自分の今後の活動においても意義のある授業でした。




博士後期課程
研究マネジメント群 学術交流英語
担当 杉峰英憲(社会生活環境学専攻教授)
授業内容

 研究マネジメント群にある学術交流英語は、国際学会での発表や質疑応答、あるいは共同研究や研究者としての対話等を想定し、学術的な交流への方法やスタンス、そして学術的な対話のセンスを身につけることを目的としたものです。第1回目の5月27日には、受講希望者が、それぞれの学問的立場から、生活環境の課題を発掘し、それらをどのように解決していくのかという提案をA4一枚に日本語でまとめて持ち寄り、全員で討議し、英語による話題提供のコンテキストに改変しました。第2回目の6月3日には、ATRの主任研究員であるキャンベル氏を迎え、英語による発表と質疑応答を行いました。かなり過酷な7コマでしたが、受講者は、エビデンスを如何にして反証可能性のある論理構成に乗せるかということが、特に英語による学術交流には要となることに気づいたようです。



■受講生の感想


博士後期課程 社会生活環境学専攻1回生

今回、特に印象に残ったのは、英語で自らが発見した「生活環境の課題」をまとめていくという作業でした。日本語をそのまま訳すのではなく、英語として伝わることを意識するようアドバイスをいただきました。そこで、いったん日本語で考えをまとめた上で、改めて「どのように書けば伝わるのか」を英語で考えながら書いてみました。主張したい点をよりはっきりさせ、論理が明快になるように書いていくことで、自分がしっかり考えていなかった点に気づくなど、作業は大変でしたがとても有意義でした。できあがってみると、構成も文章もはじめに日本語で書いたものとはかなり違ったものになっていました。英語で書く作業を通じて、課題をより多様な観点から考えることができ、理解も深まったように思います。

この授業を通じて、英語で表現しコミュニケーションできる力をつけることは、取り組む課題をさまざまな角度から考えるためにも重要だと感じました。まだまだ難しいことばかりですが、これを機会にこれからも続けて挑戦していきたいと考えています。

最後になりましたが、先生方、ほかの受講生の皆さん、本当にありがとうございました。



研究マネジメント群 研究プロジェクト演習
担当 藤原素子(社会生活環境学専攻教授)
授業内容

 この科目は、「魅力ある大学院教育」イニシアティブにおける新たな科目として今年度より開講したものです。科目群としては、研究を自ら運営し遂行する能力の習得を目的とする「研究マネジメント群」に含まれ、本科目の目的は、「受講生が研究プロジェクト(セミナーなど)を企画、遂行し、発表に至る協同的活動を自主的に行う」です。

今年度の受講生は5名で、それぞれの研究テーマは異なっていましたが、セミナーの企画・立案の段階で話し合いを重ね、「モンゴル民族の暮らし」というテーマを設定し、国立民族学博物館教授の小長谷有紀先生に講師をお願いしました。2006年10月29日にセミナーを開催しましたが、それに至るまでに受講生はさまざまな事務的な手続きや広報活動のしかたを学び、実践しました。また、セミナー開催後には報告会を開き、受講生各自が本科目を通して得た内容(獲得したスキル、研究法の理解、自分の研究テーマとの関連性など)について発表が行なわれ、大変有意義でした。

本科目は学生主導型の演習であり、授業担当者(今井、藤原)は助言者として適当なタイミングでコメントをし、事務的な手続きの説明を行いました。受講生達が積極的に取り組む姿勢と、研究を運営する力、研究に対する広い視野を獲得して、たくましくなった姿が強く印象に残りました。



■受講生の感想


博士後期課程 社会生活環境学専攻1回生

国立民族学博物館教授の小長谷有紀先生をお迎えし,モンゴル民族の暮らしについてお話いただきました。可視的には分からない空間的・歴史的変遷に着目し、「人と動物の関係」を軸とした講義を展開されました。活発な意見交換が行われ、モンゴル民族の遊牧生活の特徴、都市化・近代化に伴う生活の変容、日本とモンゴルの子育ての現状、及び砂漠化等の環境問題と多岐にわたる議論となりました。また海外調査の手法や姿勢についても学ぶことができました。参加者は38名で、企画者を含む学生、教員、学外参加者の方々それぞれに有意義な内容であったと思います。

本セミナーは,博士後期課程の授業である「研究プロジェクト演習」受講生5名が企画しました。その特徴として、専門分野の異なる院生がひとつの企画をつくりあげたこと、セミナー開催に向けて、担当教員を交えた企画会議を計7回行ったこと、セミナー終了後、報告会を学内公開形式により行ったことが挙げられます。企画を進める中で、戸惑いや苦労も多々ありましたが、企画から当日運営、報告会に至るまですべてを自分たちで行ったこと、またそれに対して客観的な意見をいただける場を持てたことは、今後の研究生活に向けて大きな財産となりました。












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