国立大学法人奈良女子大学スポーツ健康科学コース

国立大学法人奈良女子大学スポーツ健康科学コース

スポーツ社会学研究室

研究院 生活環境科学系 スポーツ健康科学領域 教授 石坂友司

スポーツ・メガイベントと地域変容に関する研究/
日本スポーツの歴史社会学

スポーツは競技スポーツから生涯スポーツへと広がりをもち、子どもから高齢者まで、「する・みる・ささえる」といったさまざまな関わり方が存在します。皆さんも大なり小なりスポーツと関係をもってきたと思います。

スポーツは現代社会においてますます身近なものになり、政治的・経済的・文化的にその価値を高めています。これらスポーツと社会の関係性を明らかにし、社会現象としてのスポーツを鏡として、社会のあり方そのものを見極める学問がスポーツ社会学です。
例えばスポーツの見方や健康観は不変のように思うかもしれませんが、時代状況を反映して変化しています。

最近の話題では学校運動部の体罰問題や地域移行、甲子園野球やオリンピック選手が紡ぎ出す物語、プロ・スポーツでのビデオ判定の導入など、ありとあらゆるスポーツ現象が研究テーマとなります

①スポーツ・メガイベントと遺産について

  • 東京オリンピック(1940/1964/2020-21)
  • 長野オリンピック(1998)
  • ②スポーツ界の象徴的権力構造について

    ③スポーツ・ナショナリズムについて

    2021年に東京オリンピック・パラリンピックが開催されました。近年、オリンピックやFIFA・W杯をはじめとするスポーツ・メガイベントが注目を浴びています。都市・地域・国家はなぜメガイベントを必要とするのか、そのような社会をどのように考えることができるのでしょうか。
    日本に決まった3つの東京オリンピック(1940/1964/2020-21年)の歴史社会学的研究からこの問題にアプローチしています。

    また、スポーツ・メガイベントの開催後はさまざまな遺産と課題が生み出され、地域は大きく変容します。それがどのような影響を及ぼすのか、1998年の長野オリンピックから10年が経過した各地域へのフィールドワーク(現地調査)や、東京大会の検証などを行っています。
    スポーツを楽しみながら、幅広く、そして深く考えてみませんか。

    こんな本を書いています

    主な卒論・修論テーマ

    <スポーツと社会化>

  • 子どものスポーツに対する親の意識に関する研究―スイミングクラブを事例として
  • <スポーツと国際開発>

  • 国際開発とスポーツ援助-開発と平和を後押しするためのスポーツ(SDP)の視点から
  • <オリンピック/都市>

  • オリンピックに関わる開発と保護-1940年の東京大会と明治神宮外苑に着目して
  • 東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会と地域に関する研究―浜松市の事前キャンプ誘致をめぐって
  • 北京オリンピックのレガシーについて―地域住民の記憶から見えるもの
  • <スポーツと歴史/文化>

  • 日本的集団主義の再検討―高校野球における語られ方に注目して
  • サッカー女子W杯の新聞報道から見たスポーツの変容
  • 体育会系身体・思考に関する研究―A大学ラグビー部を事例として
  • <スポーツと地域>

  • 高齢社会における地域スポーツのあり方-平城ニュータウンを事例に
  • 社会的背景からみるスポーツボランティアの普及・発展―社会と人びとの変化・意識に着目して
  • ナガスポからみた総合型地域スポーツクラブの可能性と現実
  • ローカルなスポーツイベントの現状―ザ!雑巾ダッシュ2018inみつえから読み解くイベントの存在
  • 「阿波踊り」を踊る女性と暮らし
  • 地域に目を向けるプロ野球―広島東洋カープを事例として
  • スポーツツーリズムによる地域活性化に関する研究-ビワイチを事例として
  • <スポーツと身体>

  • メディアによって語られる身体観に関する研究―1990年代以降のananのダイエット記事の分析を通じて
  • フルマラソンの挑戦によりランナーが獲得する「自信」と「仲間」―若者ランナーの語りに焦点をあてて
  • 若年女性の身体観の変化に関する研究―女性ファッション誌『CanCam』の記号論的分析から
  • <障害者スポーツ>

  • 「障害者」「障害者スポーツ」観に関する研究―障害者スポーツ競技者の語りから