留学体験記<イギリス>

国立レスター大学

<他の国の留学生との交流> レスター大学にはヨーロッパ諸国だけではなく、アジア、アフリカなどのさまざまな国からの留学生がいます。また、入学の時期にはウェルカムイベントがとても盛んでたくさんの友だちを作ることができました。写真は、みんなで自国の料理を持ち込んで夜ご飯パーティーをした時のものです。私は天ぷらを作りました。好評だったようでよかったです。4ヶ月という短い期間でお別れとなってしまいましたが、帰国してからもS N Sでやりとりを続けています。今年の6月にレスターの友だちと一緒にマレーシアを旅行する計画を立てています。ずっと続く友だちを作ることができて、海外の大学生になってみるという素敵な機会をいただけたと実感しています。

<Women in STEMでの活動> 理系女子の集いに参加していました。パネルディスカッションでは企業の研究所や学術機関など様々なところで活躍している研究者、技術者の女性のお話を聞くことができました。博士課程の時に結婚をし、子育てをしながら博士号を取得した方もいました。日本では女性の博士号取得者はまだまだ少ないですが、その方の生き方に背中を押され、家庭も自分の夢も諦めない人生を送りたいと強く思いました。

<留学生活を振り返って> 今一番心に残っている気持ちは「海外で生きることはそんなに難しいことじゃないな」です。留学に行く前、海外で生活したこともなく、英語が得意だったわけでもなかったため不安な気持ちがありました。しかし、いざ現地についてみると周囲の人はみんなフレンドリーで親切で、新しい環境にすぐに馴染むことができました。また、話す言葉が違うだけで、周囲の人も私と同じ大学生であることに気づき、一緒に過ごす時間を全力で楽しむことができました。これから、どんな仕事やきっかけで海外に行くことになるかわかりませんが、恐れることなく自ら進んで海外に飛び出していける人間になることができたと感じています。

国立レスター大学

私は2021年10月から2022年6月まで、イギリスのレスター大学 政治・国際関係学部に交換留学しました。帰国してから3ヶ月ほど経ちますが、現地の友人とは連絡を取り続けており、未だにレスターが近い場所のように思えます。この留学期間はコロナ禍というイレギュラーな状態から始まり、ビザ申請や渡航など、全てが前例のないまま手探りで進みました。ビザが渡航2日前に下り、授業当日に現地に着くなど予想外のことが多々あり前途多難でしたが、そのひとつひとつの経験が私を成長させてくれたように思います。

私は大学で専門の社会学やジェンダーを学ぶ中で、それまでずっと抱いていた「国際関係学をきちんと学んでみたい」という思いを捨てきれずにいました。そんな時に交換留学について目にする機会があり、海外で学ぶことには以前から興味があったため、4年生ではありましたが思い切って応募をして、学内の代表として機会をいただくことができました。機会を掴めたと思ったのも束の間、これまで短期留学の経験はあったのですが実用的・専門的な英語には自信がなく、IELTSの結果も思うように伸びなかったため、Pre-Sessional Courseを受講してから入学許可をもらい、留学が実現しました。実際に留学開始後にも、セミナー内の発言やエッセイの課題に取り組むときに聞き慣れない専門用語に苦しみました。しかし、来たからには多くを学びたい気持ちが強かったため、クラスメイトと共に分からない箇所の勉強会をしたり、教授に個別で質問したり、大量のリーディングの課題に朝まで取り組むなど、言語の壁がある分必死に努力をする日々でした。レポート課題で日本の大学のS相当の評価をいただき、教授から「面白い着眼点の議論だった」とコメントをもらったときは大きな達成感がありました。

また、勉強に真面目に取り組むことはもちろんですが、コロナ禍の難しい時代にせっかく海外で学ぶ機会を得られたのだから、留学期間は現地で「生きる」ことをしっかり経験したいと考えて渡航しました。地理的に近いウクライナでの戦争について議論する特別セミナーに参加したり、友人と旅行したり、パーティーに参加したり、他国の留学生の友人と自国の料理を作りあったり、「今ここでしか経験できないこと」に積極的に取り組みました。留学前にかなり苦労したこともあってか気持ちが大きくなっていた私は、これまでの自分だと考えられないくらい様々なことを行動に移せたように思います。レスターで知り合った友人とは、互いの国でまた会う約束をしたり政治についての話題を交換し合ったり、かけがえのない素晴らしい人間関係ができました。きっと、これからも良い関係でいられると確信しています。

振り返ってみるとこの留学は、渡航前に思っていた「勉強漬けの大変な一年」とは異なり、大変なことや辛いこと以上に、貴重な経験、新たな発見ができる喜びが大きく、経験値も人間としての深みも増すことができたように思います。素敵な人にも大勢出会い、彼ら/彼女らとのつながりが世界の広さを教えてくれました。奈良女子大学の代表としてレスターで学ぶ機会をいただけて、そして留学をするという選択をして心の底から良かったと思っています。今後も多くの後輩の皆さんが留学を通して世界を広げ、多くを学んできてくださることを期待しています。ぜひ、思い切って一歩を踏み出してみてください。応援しています。

国立レスター大学

私は、2018年秋から2019年冬までの半年間イギリスのレスター大学に交換留学しました。帰国してから半年以上が経ちますが、今でも度々思い出すほど密度の濃いかけがえのない時間となったように思います。

留学に行く人といえば、英語が出来る人というイメージがある様に思います。しかし、私は、元々英語に対して強い苦手意識を持っていた上に、周囲の人と比べてみても、決して得意な方ではありませんでした。けれども、大学生になる前からなんとなく海外への憧れがあり、入学した後も交換留学に行きたいという思いを捨てきれずにいました。交換留学に申し込んだ時も、日本からの出国の時も、私のような英語が得意でない人が留学しようとしても大丈夫なのかとても不安に感じたのを覚えています。実際、留学が始まってからも英語が出来ないが為に苦しい思いや悔しい思いをしたことも多々ありましたが、それと同時に、英語が出来ず苦しんだからこそ得られたことも沢山あったように思います。授業以外の時間にも友人と一緒に課題や議論をしたり、理解に不安が残った内容の解説をしてもらったりしました。大変ではありましたが、今となってはいい思い出です。加えて、留学生であるが故に伴ってしまう苦労を、他国からの留学生と共有したり、励ましあったりできたことも良かったように思います。その甲斐もあって、あるレポート課題では満点を取ることができ、一緒に課題をしてもらった友人と喜びを分かち合うことができました。

さらに、折角手に入れた機会だから、半年間で可能な限り多くの経験を積もうという気持ちで留学に臨みました。友人に誘われるままに、旅行に行ったり、パーティーに参加したり、教会に通ったり、聖書の勉強をしたり、様々なことに取り組みました。大学の日本語クラスでのボランティア活動や、日本語クラスの前の時間にサロンを開いて、日本語を学びたい人のお手伝いもしました。今までだったら本当に出来るか躊躇してしまいそうなことも、今しかない!と思うことで行動に移すことができたように思います。積極的に人と関わるようにしたことで、大学のクラスメートや寮のフラットメイト、イベントで出会った人や、日本語クラスに来ていた人など、沢山の知り合い、友人ができました。留学先で出会った人とは、今でも連絡を取り合っていて、何人かが実際に日本に遊びに来てくれて再会することもできました。

留学を通じて、思い切って挑戦してみる度胸、素敵な人たちとの出会い、留学という経験・思い出、といったことを得ることが出来たように思います。これからも一歩踏み出したら世界が広がること、優しい素敵な人が沢山いること等を忘れずに過ごしていきたいと思います。もしも、交換留学に行ってみたいけど迷っているのであれば、思い切って飛び込んでみてはいかがでしょうか。最後となりましたが、このような機会をいただけたことに心から感謝いたします。

国立レスター大学

私は2014年10月から2015年5月まで、イングランドの中央に位置し、ロンドンまで電車で1時間の都市、レスターにある国立レスター大学に交換留学させていただきました。小学生のころからの夢であったイギリス留学、真新しい文化の中で、出会って間もない人たちと、楽しく毎日を過ごせることを夢見ていた私ですが、現実は全く甘くありませんでした。

まず莫大な予習の量です。学部によって量は大きく異なるのですが、私のところはとても多くをこなさなければなりませんでした。ネイティブスピーカーでないというハンディキャップを背負いながら、奈良女子大学の代表として恥ずかしくない状態で授業に臨み、日本人ならではの発言で授業に貢献するためには、与えられた予習に加え、自分自身でもできるかぎり論文に目を通しました。授業でわからなかったところを復習しつつ、次の授業のための予習、という具合に始めのうちはドタバタでした。

そして次にネイティブの友人を作ること。文化が違えば、初対面の人に対するアプローチの仕方や仲の深め方も違います。それにネイティブの方たち同士の会話はスピードが速く口語もたくさん使われるので、理解できないこともしばしばでした。完全に自信を失い大きな孤独を味わいました。

しかし、日々頑張る中で、英語の論文を読むスピードが上がり、勉強の効率が上がりました。ネイティブとの交流が増えたことで心を開ける友人をつくることができ、どんどん生活が楽しくなってきました。空いた時間を見つけては、たくさん旅行もしました。冬休みになるころには留学生、現地の方を含め多くの友人ができ、彼らと盛大に行ったクリスマスパーティーは素直に楽しむことができました。

始めは辛くてたまらなかった留学生活もあっという間に時は流れてしまいました。帰国前、友人たちが開いてくれたパーティーでは冗談を飛ばせるほど自分に自信もつき、世界各地から来ている留学生、現地の方たちと忘れることのできない、素晴らしい時間を過ごすことができました。英語力もアップし、特にreadingでは、IELTSというテストで満点を取ることができました。

どれだけ辛くてもその時その時を一生懸命に頑張り続ける大切さを学べた留学だと思います。逃げ出したいと思うこともたくさんありましたが、努力し続けたおかげで、留学前の人生20年で考えもしなかったような貴重な体験、かけがえのない友人、これからも私を支え続けてくれるであろう大切な思い出を、たった一年足らずで得ることができました。

たくさんの学生が留学する時代、多くの留学の手段がある中で、奈良女子大学代表として、現地の大学でネイティブと一緒の授業が受けられる交換留学という選択をして本当に良かったと思っています。これからも奈良女子大学の後輩たちが、交換留学を通して私と同じような(もしくはそれ以上の)経験をして一回りも二回りも成長して帰ってくることを祈るばかりです。

国立レスター大学

日本に帰国してから早くも3ヶ月が経ち、レスターで過ごした日々を懐かしく思います。公園でのピクニックや、イタリア人がよく開催してくれた手作りピザパーティー、エッセイ提出前にいつも1日中こもっていた図書館、苦しみながらも頑張ったディスカッション、様々な思い出が蘇ります。

この1年間のイギリス留学は本当に多くの学び、気づき、そして変化を私に与えてくれました。今考えてみると、留学前の私は、くだらない価値観に縛られ、とても狭い世界で物事を考えていたように思います。留学中に様々な国の友達ができ、彼らと1年間過ごしたことによって多様な文化に触れ、自分の価値観や考え方が大きく広がりました。自分の“生き方”を考えさせられる出会いも多く、“自分らしく”いることや“今を生きる”ことの大切さを教えてもらいました。また、限られた期間の留学を有意義なものにしたいという思いから、何事にも積極的になったように思います。自分から人に声をかけるようにしたり、様々な課外活動に参加していく中で、知らない人の前で自分の意見を発言したり、新しい環境に飛び込んでいく度胸もついたと思います。自分の行動によっていかに可能性が広がるのか、ということに気がついたのもこの留学のおかげだと思います。

勉強面では、授業のシステムの違いや学生の勉強に対する姿勢の違いに驚かされました。日本の大学と違い、授業時間の少ないイギリスでは、授業は導入部分であり、残りは自学によって学習を深めていかなければなりません。大量にリストアップされた参考文献の中から、自分に必要な文献を探し、それをもとに予習、復習することが当たり前に要求されていたように感じます。専門分野に関する知識やそれに対する自分の意見をしっかりと持っている学生が多く、セミナーのディスカッションの度に自分の知識の少なさを痛感していました。受身ではなく自ら学ぶことの大切さなど、彼らから本来の学習のあるべき姿を教わったように思います。

この留学を通じたもうひとつの大きな気付きは、“日本の良さ”についてです。留学前は日本の生活や文化についてあまり深く考えたことはなく、どちらかというと日本の嫌な側面ばかりを見ていた気がします。しかし、1年間日本を離れたことで日本について考える機会が増えました。友達に日本について聞かれることが多く、そのように人から質問されることで今まで気にも留めなかった事に気が付くようになりました。そうした中で見えてきたのは日本の素晴らしさでした。四季を大切にする文化やその中で育まれてきた伝統の食や行事は世界に誇れる日本の宝だと思うようになりました。

留学中には楽しいことだけでなく、体調を崩したり、現地学生との距離を感じて落ち込んだり、他にも様々な壁にぶち当たって悩み苦しむこともありました。しかし、それを含めて(というよりむしろそれが)自分の成長に繋がる良い経験となったのだと思います。この留学は私にとってゴールというよりもスタートとなりました。レスターという素晴らしい環境で経験させていただいたことやそれによって得られた価値観や考え方を大切に、これからも日々自分らしく邁進していきたいと思います。