留学体験記<アメリカ>

ノースカロライナ大学グリーンズボロ校

(文学部 言語文化学科 4回生 R.Nさん)
派遣期間:2013年8月〜2014年6月

私は本学の交換留学制度を利用して、アメリカのノースカロライナ州立大学グリーンズボロ校(以下UNCG)に一年間通学しました。この短くて長い期間の中で私が身につけたことは大きく分けて3つあり、それは

1.多文化への耐性
2.『自分の』人生観の確立
3.強い精神力

です。今回、この報告ではその3つについて少しお話をしようと思います。

1.多文化への耐性

よく、留学体験談として「違う文化に触れ、勉強になった」といいますが、UNCGで体験できる(無理やりにでもすることになる…)異文化の数の多さ、レベルはそんなものとは比べ物になりません。その理由として、UNCGがアメリカの中でも多民族居住地域のグリーンズボロに位置していることが挙げられます。また、特にUNCGは国内有数の国際交流活動を行っている大学で、その提携校は100校を超え、世界各国の大学から留学生が学びに来ます。その為、他の文化に対して非常にオープンな雰囲気の中でアメリカ文化だけでなく様々な文化、価値観を学ぶことができます。しかし、言い換えてみれば、この雰囲気の中で過ごすという事は「他の文化に対してオープンであり、その価値観を尊重する」事が必要だという事です(私はこのことに全く気が付いていませんでした…)。実際に行動に表すのは大変難しく、何度も辛い思いをしましたが、粘り強く行動することで自分と違う、合わないこと、価値観に対しても動じず、尊重できる『多文化への耐性』を身につけることができました。この経験は帰国した今でもあらゆる場面において非常に役に立っています。

2.『自分の』人生観の確立

これはすべての留学経験で言える事なのかもしれませんが、私はこの留学を通じて『自分の』人生観(もちろん一部ですが…)を確立できたと感じています。親元、慣れ親しんだ日本、その文化から離れ、遠く離れたアメリカで価値観が入り乱れ、各々がしたいことをし、言いたいことを主張しあう環境の中にひとり身を置くことで本当の意味で「『自分は』何がしたいのか」「『自分の』価値観とは何か」「『自分は』将来どうなっていたいのか」をしっかりと考え、知ることができました。この経験は今後、就職活動だけでなく人生設計においてもかけがえのないもので、とても貴重なものだと感じています。

3.強い精神力

ここでは、私のUNCGでの生活について少し具体的にお話したいと思います。私のUNCGでの生活は勉強5、テニス3、遊び2、というような割合でした。勉強面では専攻科目であったCommunication Studiesの授業を週6つ、興味のあったビジネスの授業を週2つ、第二外国語である仏語の授業を3つ履修していました。各授業原則45分で、学期を通して試験が何度もあります。授業内ではもちろんグループワーク、スピーチ、ディスカッションなどが課題として課せられ、その課題の達成度と出席率、授業への参加度に基づいて最終的に評価されます。最初は英語力が足りなかったこともあり、つらい思いをする事もありましたが、「毎時間一度は発言する」ことを目標とし、積極的に授業へ参加していました。テニス3、とは、大学の硬式テニス部での活動をしていた、ということです。UNCGは部活動も盛んで、私はその中でも硬式テニス部に所属していました。月曜〜木曜は毎日2時間練習に励み、週末は練習試合や公式戦に出場していました。試合などの予定がない週末はメンバーと一緒に校外の映画館で映画を見たり、メンバーの家に集まって何をする事もなくはしゃいで過ごしていたりしました。最後の「遊び」とは、文字通り、留学生や現地のアメリカ人と思いっきり遊んでいました。平日は友人と一緒に校内のStarbucksにいったり、ジムに行ったりしていました。週末になると近くのモールに行ったり、クラブに行ったりしました。
このような生活の中で、「集中するときは集中し、遊ぶときは遊ぶ」というメリハリのある生活を送るために自分をコントロールする精神力を養うことができたと感じています。また、集中してすべてのことに取り組んだ結果、勉強面では2学期目に履修していたクラスの多くで80点以上の成績を修めることができました。テニス面では、米東海岸州立大学選手権で団体戦2位に入賞することができました。このような成果を修めるまでに様々な壁に直面し、喧嘩をする事もありましたが、その経験を通じて強い精神力を養うことができたと感じています。

以上、長々と私の留学生活についてご紹介させていただきました。 楽しいことと同じくらい辛いことも多い留学生活ですが、その経験から学ぶ事、成長する度合いは信じられないほど多く、とてつもなく大きいです。また、費用もかからず、様々な場面において留学課や国際交流センターの皆さんに支えていただけて、一年間という長期間じっくりと留学生活に専念できる制度は本学の交換留学以外ではなかなかありません。この交換留学制度は、奈良女生であればだれでも応募ができます。少しでも興味のある方は、ぜひ挑戦してみてください。

みんなで集まっているときの様子ハロウィンパーティー

(写真左は、普段、みんなで集まっているときの様子。右は、ハロウィンパーティーでの様子です。)