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学部長からのメッセージ

 皆さんは、身のまわりのものや様々な自然現象を不思議だと感じた経験はありませんか。理学(サイエンス)は、様々な自然現象がどのようにして起こるのか、また、なぜ起こるかを解き明かし、さらに人間社会に役立つような応用的な技術開発へと私たちを導いてくれます。また、サイエンスの知識はありふれた身のまわりのものにも人類の知恵が凝縮していることを気づかせてくれます。長い間に人類が蓄積してきたそのようなサイエンスの知識を学ぶことは皆さんの知的好奇心を大いに満足させてくれることでしょう。近年の科学の発展には目を見張るものがあります。長年にわたる知識の蓄積と実験技術の向上とによって基礎的学問分野が高度化するとともに、非常に多彩な応用的研究が展開され、関連するさまざまな学際領域の高度化、多様化、複雑化が急速に進んでいます。

 このような状況のもと、奈良女子大学理学部では、皆さんが将来自分の専門を生かして様々な分野で活躍できるように、高いレベルの理学分野の基礎教育と、広い視野を持ちグローバルに通用する応用力を育成する教育を行っています。特に本理学部では、分野間の垣根を低くするために、2学科(「数物科学科」と「化学生物環境学科」)・3コースという日本の他大学の理学部にはないユニークな学科体制をとっています。数物科学科には数学コース、物理学コース、数物連携コースがあり、数学と物理学を深く学ぶとともに、数学と物理が融合・連携した最先端分野に触れることができます。化学生物環境学科には、化学コース、生物学コース、環境科学コースがあり、化学、生物科学、環境科学の専門を深く学ぶとともに、それぞれが密接に関連した高度で多様な領域について深く知ることができます。

 理学部に入学すると、初年次には、それぞれの専門分野を学ぶための基礎として、さまざまな全学共通教養科目やキャリア教育科目、および学部・学科共通科目を学びます。そこで、大学生としての広い教養を身につけるとともに、時には高校で学習してきた内容を復習しながら理系の基礎を学んでいくことができます。その後、学科・コースの専門の講義や実験・実習・演習を通じて専門の深い内容を学ぶとともに、少人数で行う卒業研究や課題研究に無理なく移行するように配慮されています。卒業研究では各研究室に所属して最先端の研究に参加します。このようなカリキュラムを通して、世界に通じる科学的思考力、実験技術などを身につけることができます。

 奈良女子大学は、日本に二つしかない国立の女子大学として女性人材を社会に輩出することで、男女が互いに尊重しあいながら、それぞれの個性や能力を十分に発揮できる社会(男女共同参画社会)の実現に向けて寄与してきました。しかしながら、我が国の科学技術分野での女性の割合は今なお低いのが現状です。本学では、女性研究者支援のための様々な取り組みを行い、教育研究環境の整備に努めています。

 あなたも、奈良という自然に恵まれた環境と女性に配慮した教育研究環境の中で、一緒に理学の素晴らしい世界を旅してみませんか。