古代文化学コース(2021年度以前入学者向けコース紹介)

古代文化学コース(2021年度以前入学者向けコース紹介)

人文社会学科は、令和4(2022)年4月入学者から履修コースを再編し、全3コース制になる予定です。

くわしくは文学部トップページの「お知らせ」に順次公表される案内をご覧ください。


「古代文化学」ってなに?

古都・奈良の地で世界の古代文化を探求する

春の新入生歓迎旅行(飛鳥・石舞台)

「竜田道」の見学

奈良は古代日本文化の発祥の地であるとともに、遠くシルクロードにつながる国際的文化交流の中心でもありました。このコースは考古学・日本古代史・日本美術史によって、日本の先史時代から古代・中世までの長い時代をカバーしつつ、歴史地理学・東洋古代史によって東アジアやシルクロードに視野を広げ、さまざまな人間文化に触れる、学際的な教育研究を目指しています。

専門分野は多様ですが、その底流には、実際の場所と人間の暮らし、使っているモノへの強い関心が流れています。文化系の学問といっても、決して机の上で終わるものではありません。自分の足で実地に調べ、柔軟に考え、感じ、表現できる人を育てることが目標です。そのために日本各地の遺跡や社寺や博物館での現地講義など多彩なプログラムが用意されています。

「奈良は面白い!」これを満喫した卒業生たちは、全国で教員、学芸員、公務員として活動するほか、大学院にも進学して、さらなる専門への道を歩んでいます。

たとえば、こんな講義があります(2012年度)

現地講義(興福寺発掘現場)
  • 日本古代国家の形成過程と木簡
  • 戦国秦漢時代の心性と習俗
  • 中国古代における食の意味
  • 日本古代における人間と環境との関わり
  • 古代における地域空間の組織化に関する復元的研究
  • 日本における仏教説話画の歴史-生老病死の図像学-
  • 日本絵画史における様式展開-時間と空間-
  • 野外実習(今年は若狭方面へ旅行に行く予定です)
  • コンピュータ実習
  • 古絵図や掛軸、写真やカメラ機材を用いた実習
  • 考古学実習-土器・石器の実測、拓本、測量

その他にも・・・
 古社寺の拝観、博物館の見学、遺跡の発掘など、
 フィールド・ワークも盛り沢山!

卒業論文・修士論文のテーマ

春の新入生歓迎旅行(飛鳥・石舞台)

卒業論文のテーマから(2012年1月提出)

  • 「鳥獣人物戯画絵巻」研究
  • 「紫式部日記絵巻」研究
  • 平城京の外交関係
  • 紀氏の中央進出
  • 古代都城の汚染
  • 漢代内朝の機能-士人官僚と宦官-
  • 古墳時代中期における古墳祭祀・儀礼の様相-造り出し・島状施設を対象として-
  • 副葬品としての環頭からみた古墳時代の階層性-出土位置の検討を中心に-
  • 縄文時代中・後期における貯蔵穴と集落構造-貯蔵穴群の分類を中心に-
  • 古代における畠遺構の研究-東日本を中心として-
  • 弥生時代の織布-埋葬施設出土の絹と麻

修士論文のテーマから(2012年1月提出)

  • 「伝橘夫人念持仏厨子」研究
  • 「大仏頂曼荼羅」研究
  • 日本古代の朝堂と朝議
  • 施薬院と悲田院
  • 中世~近世日本における茶臼の研究-群馬県内出土茶臼および粉挽き臼を中心に-
  • 北河内における古墳時代後期の鉄器生産

卒業生から一言

経験から得たものを原動力に「古代」を学ぶ!

古代文化地域学専攻は東アジア古代史をあらゆる視点から見ていこうとする、奈良という場所を最大限に生かした専攻です。2回生で講座に分属するとすぐに飛鳥合宿が行われ、石舞台古墳や伝板蓋宮跡などを先生方に解説して頂きながら巡り、古代人の足跡を肌で感じることができます。3回生になると学生主体で課題を設定し実地調査を重ねながら多くのことを学びます。また、奈良ではたくさんの古社寺やその行事、シルクロードの終着地にちなんだシンポジウムや展覧会が開かれます。それらに参加することで書物の上からだけでは読み取れない深い知見を得て、大学の勉強をさらに充実したものへと発展させます。経験を重ねながら、自分のやりたいことを追求できるのはとても贅沢なことです。奈良での体験・経験を土台に培った思考力は、私にとって何物にも代えがたい財産です。

古代文化地域学 2007年3月卒業 Sさん

「奈良」だからこそ学べること

シルクロードの終着点である奈良。1300年前に平城の都がおかれていた奈良。奈良ほど東アジアの古代史や文化を学ぶのに適した場所はありません!そんなすてきな場所で古代史や文化を勉強できるのが人文社会学科です。
 文化財だから遺跡だからと気負う必要はまったくありません。日本史の教科書に載っていて誰でも一度は名前を聞いたことのある遺跡や寺社、仏像を手軽に見に行けちゃいます。授業の空きコマには東大寺や興福寺へふらっとお散歩に出かけましょう。奈良という地の利です。自分の足で、自分の目で東アジアの歴史や文化を十分に体感することができます。歴史や文化と一口にいっても、日本古代史・中国古代史・歴史地理・考古学・美術史といろんな分野があります。全部、人文社会学科で勉強できます。
 奈良だからこそできる勉強を、奈良で、奈良女で、でやってみませんか?

古代文化地域学 2008年3月卒業 Aさん

学部卒業・大学院修士課程修了後の進路

春の新入生歓迎旅行(吉野・水分神社)

南都銀行、伊予銀行、第十五銀行、国税局、講談社、中央公論社、思文閣、サントリー、北九州市立いのちのたび博物館、国立劇場、橿原市教育委員会文化課、堺市立小学校、奈良市役所、遠野市役所、元興寺文化財研究所、橿原考古学研究所、佐賀県教育委員会、芦屋市教育委員会、三重県埋蔵文化財センター、下呂市教育委員会、国分寺市教育委員会 ほか
(過去数年分、順不同、属託を含む)

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