歴史学コース(2021年度以前入学者向けコース紹介)

歴史学コース(2021年度以前入学者向けコース紹介)

人文社会学科は、令和4(2022)年4月入学者から履修コースを再編し、全3コース制になる予定です。
くわしくは文学部トップページの「お知らせ」に順次公表される案内をご覧ください。


あらゆることに「なぜ」と問いかけ、それらの成り立ちや変化の過程を明らかにすることにより、人間についてより深く考える学問、それが歴史学です。

このコースでは、歴史に関係することならあらゆる時代・地域を考察の対象としています。学生は、日本史・東洋史・西洋史の各分野から、自分でテーマを選んで研究していきます。

担当教員

カリキュラム

コース概要
 

授業

歴史を研究していく力を養うために、さまざまな授業が開講されています

歴史学実習 古文書学実習 史料学実習
歴史学実習 古文書学実習 史料学実習
 奈良は、歴史学を勉強するには最高の場所です。古代から現代にいたるまで、見るべきところが山のようにあります。
 そんな場所に出かけていって、自分のからだで歴史を体感していく授業です。
 歴史学は、史料と向き合うことから始まります。
 日本史の場合、古い史料となると必要になってくるのが、古文書学の知識と実践。漢文、かな混じりの文、くずし字の文...。読んでいくのはたいへんですが、昔の人たちの生の声が浮かんでくる快感は、このような実践を通してのみ得られるものです。
 歴史学においても、史料や参考文献などの情報検索、データの整理、論文の作成、研究内容の報告に、いまやコンピュータは欠かせません。
 基礎からプレゼンテーションまで、歴史学ならではの利用を通じて、コンピュータ操作に慣れていくための実習です。

他にも、地域ごとに歴史研究の基礎を学ぶ概論、文献読解力を磨く講読、ゼミ形式で本格的な歴史研究の手法を学ぶ演習の授業が用意されています。

特殊研究では、教員の最新の研究成果が披露されます。最近のテーマをご紹介します。

日本史分野の特殊研究テーマ
  • 古代国家形成史と現代における国家の問題
  • 平安京の時代
  • 「国風」と「古典」
  • 東アジアのなかの南都復興
  • 平安・鎌倉期の気候変動と社会
  • 中世の宗教・芸能と認識論
  • 人文学の課題と日本中世社会
  • 中世戦国期の権力と支配原理
  • 近代日本における民主主義論の特徴と展開
  • 日本近代にみる自由と歴史
  • アナーキズムの理論と実態
  • 戦後日本の思想
  • 旅する人びと
  • 歴史における身心
  • 人新世の歴史学
東洋史分野の特殊研究テーマ
  • 中国近代留学史
  • 『海国図志』の世界
  • 帝国日本とスポーツ
  • 近代中国のジェンダーをめぐる諸問題
  • 日本と西アジア
  • モンゴル帝国期の東西交流
  • イラン民族史
  • 遊牧国家論
  • アジア文字史
  • ジェンダーの観点から考察する中世ベトナム史
  • 中東現代史
  • イスラーム思想史
  • 近世の中国・ベトナム・日本
  • ペルシア古典文学とその周辺
  • テュルク語文献研究
西洋史分野の特殊研究テーマ
  • タキトゥスの『年代記』を読む
  • 法と裁判からみるヨーロッパ社会
  • チャリティと近代イギリス史
  • 自由フランスの歴史
  • 古代ギリシア・ローマの神話・伝説
  • ヨーロッパ史における「家」
  • 近世ヨーロッパ──三十年戦争を中心に
  • 大戦とジェンダー ──両大戦間のイギリス社会におけるジェンダー
  • 古代アテナイの法廷弁論からみる古代民主制の特徴
  • ヨーロッパの都市の空間形成の歴史
  • キリスト教会からみた古代から中世初期の西欧社会形成過程
  • 西洋におけるローマ法研究の展開──法史料を読む
  • Tacuinum Sanitatis をめぐる多角的な研究
  • 中世スコットランド王国形成の歴史と「自由」
  • 近世・近代(16~19世紀)フランスの歴史と文化

古代文化学コースとも協力した体制で学んでいきます。

卒業論文

最近の卒業論文の一部をご紹介します。

日本史分野の卒業論文
  • 神話・説話における蛇のイメージとその変遷
  • 聖武天皇の徳について
  • 平安期における疾病認識と陰陽師
  • 日本中世における音楽の形成
  • 日本中世の戦から見る穢と恐怖
  • 補陀落渡海と民間信仰について
  • 『太閤記』における朝鮮出兵について
  • 近世の肉食行為とその思想
  • 歌舞伎にみる非日常の世界
  • 廃仏毀釈論
  • 東軍戦死者の行方──戊辰・己巳戦争における東西戦死慰霊の実態──
  • 百貨店と近代──「見る」ことと商業空間の変化──
  • 近代武士道の系譜
  • 近代日本における災害と人間
  • 廃娼運動の中の女性観
東洋史分野の卒業論文
  • 20世紀初頭中国の対米ボイコット運動
  • 清末における民族問題
  • 中国近現代における暦と紀年の変遷
  • サファヴィー朝アッバース2世期のエスファハーンにおけるユダヤ人迫害
  • 清末・民国初期の中国における鉄道の敷設と利用
  • 張作霖爆殺事件──通説と異説──
  • イギリス使節マカートニーと清朝謁見儀礼
  • 皮袋を持った男たち「トゥルムジュ」──オスマン帝国『祝祭の書』より──
  • イギリスとインド茶の19世紀
  • マムルーク朝における慈善観
  • リグ・ヴェーダにおけるミトラとアヴェスタにおけるミスラ
  • 初期クルド文学から見るクルド人アイデンティティー
  • 現代イスラエルの世俗的ユダヤ人──ヒロニームのアイデンティティ──
  • シュメールにおけるイナンナ女神
  • 18世紀イスタンブルのチューリップ
西洋史分野の卒業論文
  • ヴィクトリア朝における近代ツーリズム
  • 近世フランスの軍服
  • キエフ・ルーシにおけるボリスとグレープの列聖
  • エリザベス女王一座の巡業
  • 16世紀前半のドイツにおける魔女のイメージ
  • 紀元前6・5世紀ギリシアにおけるオルフェウス図像と他者観
  • 遺言書にみる中世後期ロンドンの女性
  • 20世紀の「色彩の詩人」シャガールの独自性
  • 近世ヨーロッパの病人
  • 中世ヨーロッパの例話における死生観
  • 1492年のカスティーリャ王国における「ユダヤ人追放」
  • 現代アメリカのメディアにみるジェンダー観
  • エドワード1世治世期のブリテン諸島における戦争と城
  • 『児童の世紀』と20世紀初頭ドイツの民衆教育
  • フランス国王像の変化とルイ16世の処刑
  • ヴァイツゼッカー大統領演説にみるドイツの「過去の克服」と東西再統一
  • 西洋中世の子供観に関する一考察

卒業後の進路

  • 大学院進学(奈良女子大学、北海道大学、東京大学、名古屋大学、京都大学、大阪大学など)
  • 中学校・高等学校の教員
  • 官公庁
  • 博物館
  • システム・エンジニアなど情報関係
  • 出版・マスコミ関係
  • 金融関係
  • 観光関係
  • その他

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