社会人経験後の進学

大学院へのいざない

社会人経験後の進学

人間行動科学専攻スポーツ科学Kさん

大学院に入ろうとしたきかっけは?

私は2011年に奈良女子大学大学院に入学しました。その頃、長年(20年間)にわたり経営してきたジュニア育成クラブの指導が、これまでにない状況を迎えていました。似たようなクラブチームが急増し、子どもたちが通う学校との連携がややこしくなり、中国の政治事情の影響で過去受け入れられてきた中国遠征が取り消しになるなど、難題をたくさん抱えてました。そんな中で、いろいろと思い悩むうちに、ふと、「人間は50歳になったときに、必ず、新たな発想が生まれてくる」という言葉を思い出しました。つまり、従来通りのやり方に固執するのではなく、新しく何かを始めるべきタイミングではないかと考えている時期でした。

奈良女子大学大学院進学の経緯は?

こんな状況のなか、偶然、バドミントンの指導で奈良女子大学の学生と触れ合う機会を得ました。彼女たちの一生懸命に取り組む素直な姿勢と、落ち着いた校風が強く印象に残りました。そして、奈良女の先生に大学院進学について相談してみたところ、「大変だが、やる気があるのであれば、ぜひ頑張ってほしい」と励まされ、残りの半生も引き続き社会に貢献するために、大いに勇気を出したいと思うにいたり、50歳で、再び、学生になりました。

入学試験や入学後の苦労を聞かせてください。

入学試験は、先生に助言をもらいながら勉強しました。紹介された文献を勉強し、専門領域以外の文献も勉強しました。英語も久しぶりに取り組みました。入学試験はただ一生懸命に取り組んだ記憶しか残っていません。
しかし、入学後の学生生活で「大変だが」と言われた言葉の意味を実感しています。中国で生まれ育ち、20代で来日した私は、日本語の語彙が足らず、理解力も足りません。長い年月の間に身に着けた考え方は、強固で、なかなか柔軟な発想ができないことがあります。また、当然ですが、家族や生活もあり、日頃の仕事をこなさなければなりません。若いころと比べ体力がなく、体の悲鳴を感じしつつ大学院での研究を始めました。幸い、長期履修制度のおかげで、2年分の授業料で4年間在籍することができ、基礎からじっくり学んでいます。今年で3年目、昨年は理論的整理を中心とした学会報告を行い、現在は来年度の修士論文完成に向けて、調査を本格的に進めています。バドミントン選手を目指して努力していた子どものころを思い出すような毎日を過ごしている。

入学してから大学院での学びの面白さや意義については、どう感じておられますか?

私は、元中国ナショナルチームの代表選手です。そして、40年間にわたり、選手と指導者への指導を重ねてきました。幸運にも、オリンピックに出場するような教え子にも恵まれました。しかし、入学してから、最新の理論と同時に、再度、基礎理論を学ことができ、良かったと思っています。私からみると、日本社会には人々の生活の基盤を作ろうとする姿勢があるようで、その中の一つとしてスポーツもとらえられていると思います。社会における地域スポーツの位置づけとその意義について学んでいますが、トップアスリート育成に力点が置かれる中国のありようと同時に日本の様子を知ることができ、視野が広がったのではないかと思っています。

受験生へのメッセージをお願いします。

自分を「更新」することは大切だと思います。その中でも、発想力は、世の中で必要とされる競争力を発揮するために、重要な能力ではないでしょうか。大学院の授業やゼミなどを通して、繰り返し基礎理論を研究することによって、オリジナリティあるアイデアにつながるのではないかと思っています。大学院でのこのような経験は、単に論文作成にとどまらず、今後の仕事をより充実させるためにも大きな力となってくれることと思います。

言語文化学専攻ヨーロッパ・アメリカ言語文化学Oさん

大学院に進学を考えられたきっかけを教えてください。

ラジオ番組やCMの作成をする会社に勤めていましたが、結婚退職し、その後日仏センターのフランス語サークルで学び始めました。働いていたころは、アウトプットばかりで知識をインプットする機会がなく、学ぶことに飢えていた、という感じです。子どもが大学生になり、子育てがひと段落し、大学で学び直したいという以前からの願いを叶えるべく、奈良女の編入学試験を受けました。大学院へ進学したのは、仏文学史の授業で出会ったラシーヌの研究をもっと続けたいと思ったからです。

奈良女を選ばれた理由は?

自宅から近いことと、女子大ということで学びやすいのではないかと考えました。駅から近く便利ですし、緑の多い環境も気に入っています。

大学院受験に際して、何か御苦労はありましたか。

フランス文法参考書と文学史をもう一度読み直して受験に臨みました。フランス語サークルで長くフランス語を学んでいましたから、それほど苦労はありませんでした。

どのような院生生活を送っておられますか。

院生室のアットホームな雰囲気が好きで、居心地がよく、修士論文もそこにこもって書き上げました。何よりも少人数なのが奈良女のよいところだと思います。授業も自分が学びたい内容、関心のある事柄を取り上げてもらえ、充実しています。英文学など、他の分野の先生にも個人的にお願いして、マンツーマンで指導をしていただいています。単位互換制度を利用して、京都大にも講義を受けに行っています。

今後のご計画をお聞かせください。

ラシーヌの研究を続けるために、博士後期課程への進学を考えています。

受験生にアドバイスをお願いします。

フランス語の文法をしっかり学ぶことが大切です。フランス語の能力については、仏検2級ぐらいあれば、大丈夫です。あとは、色々な本を読んでください。

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