平成16年度〜20年度 社会生活環境学専攻プロジェクト報告書
21世紀を迎えた日本は,循環型社会,少子高齢社会,男女共同参画社会という変化に対応する新たな社会生活が求められています。本専攻は,このような変化に対応する新しい社会生活環境の構築に資すること,その成果を,今後日本社会と同じ道を歩む可能性が想定されるアジア各国などへ情報発信することをめざします。
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【教育理念】
本専攻では、人文科学・社会科学・工学が協同して、生活科学的視点から教育・研究を行います。すなわち、人間生活と社会、地域そして空間をトータルに再考し、次の5つについて探求します。
1)社会文化と心身の健全な発達、2)地域の相互扶助システム、3)地域の自然や文化・伝統との共生のあり方、4)安全・安心で質の高い社会生活の創成、5)それらを受け止める生活環境の構築
本専攻には次の4講座があります。
「人間行動科学講座」では、さまざまな環境における人間行動を、その心身の在り方も含め、総合的な視点から研究を行います。
「共生社会生活学講座」では、個人、家族、地域における人間生活の視点から、人間の相互扶助・環境との共生を目指す研究を行います。
「社会・地域学講座」では、社会学と地理学が連携し、持続可能な社会の構築に貢献する研究を行います。
「生活環境計画学講座」では、安全で安心な質の高い生活を目指して、生活環境の計画と生活空間のデザインの理論的・実践的な研究を行います。
<社会生活環境学>は、これら4講座が連携することで実現した融合的・総合的な研究領域です。既存の研究分野における専門性をより深化させるのは勿論のこと、文理融合的な研究のアプローチや、講座の枠を越えた指導体制の構築も可能です。本学の少人数教育の特質を生かし、学生の個別的研究課題に即した質の高い教育並びに研究指導を行います。
【求める学生像】
本専攻では、新しい社会生活・生活環境のあり方を探究して問題を発見し、それらを共生的な視点から解決しようとする意欲をもった学生を求めています。特に、専門分野の高度な知識と分野横断的な複合的視野とを兼ね備えた豊かな学術性を志向し、将来、大学教員や研究機関の研究員、あるいは高度専門職業人としての活躍を目指している学生、具体的には以下のような学生を歓迎します。
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家族問題、青少年育成、生涯教育等に関わる教育・心理・スポーツ・健康・福祉関係部門の教育・研究者やカウンセラー・教育療育相談員などとして活躍しようとしている人 |
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まちづくり行政・地域計画、地域経営や土地・建物の総合防災などに関わる研究者やコンサルタント、環境共生型の建築士、エスニック・グループを含めた地域社会のカウンセラー、 官公庁生活関連の専門職業人、生活科学センターの指導的専門スタッフなどとして活躍しようとしている人 |
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人文・社会・自然の学際的視野と高い専門性を備え、ジェンダー・文化振興・環境保全などの分野で研究に携わり、あるいはそれらの分野での専門的リーダーとして活躍しようとしている人 |
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国際的、特にアジア地域の発展に貢献しようとしている留学生、社会人 |
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